『有田と週刊プロレスと』は『週刊プロレス』片手にプロレスを話すだけの地味な番組だ。しかし支持は絶大で、カスタマレビューの平均星数は4.8。横道に逸れることはないプロレストーク100%にも関わらず、マンネリ化もしない。
理由は有田の語り口にある。プロレスラーたちのめちゃくちゃさを披露しながら、それがどのくらい魅力的で愛らしいかを同時に伝授。常にあるのは、プロレスへの深い愛情と笑いだ。そう、くりぃむしちゅーはいつだって僕らを「ワハハハハハッ」と笑わせてくれる。
過去、アントニオ猪木は”強さ”による実力主義を前面に打ち出したプロレス手法「ストロングスタイル」を確立した。そう言った意味では、くりぃむしちゅーも同じ。御託を並べず、ただ”面白い”ことを視聴者に提供する。たとえるならば「お笑いストロングスタイル」。
どんなシュチュエーションでも2人のストロングスタイルはブレない。現在、くりぃむしちゅーは熊本地震の義援金を集めるためにチャリティートークライブを毎月開催中。集まった義援金を熊本県庁に持っていった2人の記者会見でのやりとりが下記だ(もちろん真面目に語っている部分もありますよ)。
有田「気持ちが詰まったお金ですので、届けられて良かったです。ただ、一部の心無い人が『溜まっていたお金を上田が新車の頭金に使った』なんて言っていたんですけど……」
上田「お前が言い出したんだろ!」
有田「こういった活動が上田の熊本県知事への道だと僕は信じておりますので……」
上田「出ませんよ!」
有田「売名行為にとことん付き合おうと思っています……」
上田「知事室だけ下見にね!」
かつてアントニオ猪木は「いつ何時、誰の挑戦でも受ける」と言った。くりぃむしちゅーは「いつ何時、誰でも笑わせる」、それが無性にカッコいい。