ライフ

人はなぜ「ストーリー化」された情報を求めるのか

【事実の列挙】

 Aは、B株式会社がつくった健康食品です。有機農法により、ニンニクエキスを抽出しました。同社は、ショウガやシジミエキスなどの食品を販売してきました。「Aを飲んだら体調がよくなった」と、話題になっています。

 Aは、これまでに100万セット販売されており、同社の食品の中でも売上トップ3に入っています。

【ストーリー化された宣伝文句】

 Aは、B株式会社がつくった、とびきりヘルシーな健康食品です。B社が契約した専用農場で、こだわりの土と水を用いて丹精を凝らした有機農法により、大地のパワーがギュッと凝縮されたニンニクを育てて、そこからスタミナ満点のニンニクエキスを抽出しました。同社は、健康食品のパイオニアとして、これまでにショウガやシジミエキスなど、数多くの健康食品を販売してきました。

 同社が手がけた食品の中でも、特にAは大好評で、発売以来、「Aを飲んだら体調がよくなった」と、たくさんの愛用者の間で、大きな話題になっています。

 Aは、これまでに100万セット以上もの販売が記録されており、工場ではフル稼働の緊急追加増産体制をとるなど、同社のこれまでの数々の食品の中でも常に売上トップ3に入る大ヒット商品となっています。

 上記の2つの紹介文を見比べてみると、事実の列挙と、ストーリー化された宣伝文句では、だいぶ印象が違うのではないだろうか。

 ただし、ストーリー化には、注意すべき点がある。人は、一貫した論理的な話を聞くと、それをきちんと検証せずに、鵜呑みにしてしまう傾向がある。これは、「ストーリーバイアス」と呼ばれている。このストーリーバイアスにより、事実と異なることが人々に刷り込まれ、誤解が生みだされる可能性がある。

 それでは、ストーリーバイアスがどのように作られるのか、少しみてみよう。

関連記事

トピックス

「第65回海外日系人大会」に出席された秋篠宮ご夫妻(2025年9月17日、撮影/小倉雄一郎)
《パールで華やかさも》紀子さま、色とデザインで秋を“演出”するワンピースをお召しに 日系人らとご交流
NEWSポストセブン
立場を利用し犯行を行なっていた(本人Xより)
【未成年アイドルにわいせつ行為】〈メンバーがみんなから愛されてて嬉しい〉芸能プロデューサー・鳥丸寛士容疑者の蛮行「“写真撮影”と偽ってホテルに呼び出し」
NEWSポストセブン
2024年末、福岡県北九州市のファストフード店で中学生2人を殺傷したとして平原政徳容疑者が逮捕された(容疑者の高校時代の卒業アルバム/容疑者の自宅)
「軍歌や歌謡曲を大声で歌っていた…」平原政徳容疑者、鑑定留置の結果は“心神耗弱”状態 近隣住民が見ていた素行「スピーカーを通して叫ぶ」【九州・女子中学生刺殺】
NEWSポストセブン
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《佳子さまどアップ動画が話題》「『まぶしい』とか『神々しい』という印象」撮影者が振り返る “お声がけの衝撃”「手を伸ばせば届く距離」
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(左/共同通信、右/公式サイトより※現在は削除済み)
《“やる気スイッチ”塾でわいせつ行為》「バカ息子です」母親が明かした、3浪、大学中退、27歳で婚約破棄…わいせつ塾講師(45)が味わった“大きな挫折
NEWSポストセブン
池田被告と事故現場
《飲酒運転で19歳の女性受験生が死亡》懲役12年に遺族は「短すぎる…」容疑者男性(35)は「学校で目立つ存在」「BARでマジック披露」父親が語っていた“息子の素顔”
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(公式サイトより※現在は削除済み)
《15歳女子生徒にわいせつ》「普段から仲いいからやっちゃった」「エスカレートした」“やる気スイッチ”塾講師・石田親一容疑者が母親にしていた“トンデモ言い訳”
NEWSポストセブン
9月6日に悠仁さまの「成年式」が執り行われた(時事通信フォト)
【なぜこの写真が…!?】悠仁さま「成年式」めぐりフジテレビの解禁前写真“フライング放送”事件 スタッフの伝達ミスか 宮内庁とフジは「回答は控える」とコメント
週刊ポスト
交際が報じられた赤西仁と広瀬アリス
《赤西仁と広瀬アリスの海外デートを目撃》黒木メイサと5年間暮らした「ハワイ」で過ごす2人の“本気度”
NEWSポストセブン
世界選手権東京大会を観戦される佳子さまと悠仁さま(2025年9月16日、写真/時事通信フォト)
《世界陸上観戦でもご着用》佳子さま、お気に入りの水玉ワンピースの着回し術 青ジャケットとの合わせも定番
NEWSポストセブン
秋場所
「こんなことは初めてです…」秋場所の西花道に「溜席の着物美人」が登場! 薄手の着物になった理由は厳しい暑さと本人が明かす「汗が止まりませんでした」
NEWSポストセブン
和紙で作られたイヤリングをお召しに(2025年9月14日、撮影/JMPA)
《スカートは9万9000円》佳子さま、セットアップをバラした見事な“着回しコーデ” 2日連続で2000円台の地元産イヤリングもお召しに 
NEWSポストセブン