その谷口被告の「接待記録」として検察筋から流出したのが前述のリストだ。

「谷口被告は複数の官公庁の事業に関わっていた。リストは各省の人脈をさらに強固にして事業を推進するために谷口被告が作成した備忘録などをもとにまとめられたとみられる」(伊藤氏)

 本誌が入手したリストには文科省、外務省、国交省、厚労省、金融庁、内閣官房の6省庁31人の名前があり、接待汚職で逮捕された文科省の佐野被告、前国際統括官の川端和明被告の名前も含まれている。

 現在はすでに退官している者も含め、官僚ばかりのリストの中で唯一人の政治家が田村憲久・代議士だ。第2次安倍内閣で1年9か月にわたって厚生労働大臣を務め、現在は自民党政調会長代理の要職にある。石破氏の信頼厚い腹心として知られ、石破派副会長という派閥の大幹部でもある。

◆「覚えてますか?」

 田村氏を直撃した。谷口被告とはどんな関係なのか。「面識はあるが、会食、接待、寄附や請託などの事実は一切ない」、そう断わって、谷口被告との面会をこう振り返った。

「会ったのは3回。最初は(厚労大臣在職中の)2013年10月7日。同じ三重県の先輩議員だった中井洽先生(元法相。故人)から『田村君、面会を頼む』といわれて大臣室で面会した。その時に中井先生についてきたのが谷口氏だった。私は秘書だと思っていたが、汚職事件後に記録を確認して彼だとわかった。そのとき、『病院の土地を証券化してお金のない病院のキャッシュフローを回すのに詳しい人物』だと紹介されたような記憶もある」

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