国内

文科省への教育改革要求は猫にワンと鳴けと言うに等しい難問

大前氏の文科省改革私案は?

 学力や研究力の低下への危惧が様々に言われる日本だが、改善される見込みはあるのだろうか? 経営コンサルタントの大前研一氏は、教育分野における改革を文部科学省に求めるのをもうやめたという。なぜ文科省に期待しなくなったのか、大前氏が自身の考えを述べる。

 * * *
 文部科学省の凋落が止まらない。

 まず、私立大学支援事業の対象校に選定されることの見返りに自分の子供を東京医科大学に“裏口入学”させてもらったとして前科学技術・学術政策局長の佐野太被告が受託収賄罪で起訴された。続いて、JAXA(宇宙航空研究開発機構)出向中に約150万円相当の賄賂を受け取ったとして前国際統括官の川端和明容疑者が収賄罪で起訴され、スポーツ庁の元幹部も東京地検特捜部に任意で事情聴取された。さらには、京都教育大学に出向していた課長補佐級の40代の男性職員が、学生の保護者から集めた教育後援会費約770万円を横領したとして懲戒免職処分になるなど、汚職の連鎖が続いている。

 昨年は組織的な天下り斡旋問題で歴代事務次官8人を含む43人が処分された。その上、収賄事件や横領事件が相次ぎ発覚するというのは、文科省全体の規律が緩んで組織そのものが腐っている証左であり、もはや表面化した問題をモグラ叩きのように場当たり的に直したところで、どうにもならないと思う。そろばんなら「ご破算」、電卓なら「AC」でゼロから仕切り直すべき状況である。

関連記事

トピックス

大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
大ヒット中の映画『4月になれば彼女は』
『四月になれば彼女は』主演の佐藤健が見せた「座長」としての覚悟 スタッフを感動させた「極寒の海でのサプライズ」
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
華々しい復帰を飾った石原さとみ
【俳優活動再開】石原さとみ 大学生から“肌荒れした母親”まで、映画&連ドラ復帰作で見せた“激しい振り幅”
週刊ポスト
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
死体損壊容疑で逮捕された平山容疑者(インスタグラムより)
【那須焼損2遺体】「アニキに頼まれただけ」容疑者はサッカー部キャプテンまで務めた「仲間思いで頼まれたらやる男」同級生の意外な共通認識
NEWSポストセブン
学歴詐称疑惑が再燃し、苦境に立つ小池百合子・東京都知事(写真左/時事通信フォト)
小池百合子・東京都知事、学歴詐称問題再燃も馬耳東風 国政復帰を念頭に“小池政治塾”2期生を募集し準備に余念なし
週刊ポスト
(左から)中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏による名物座談会
【江本孟紀×中畑清×達川光男 順位予想やり直し座談会】「サトテル、変わってないぞ!」「筒香は巨人に欲しかった」言いたい放題の120分
週刊ポスト
大谷翔平
大谷翔平、ハワイの25億円別荘購入に心配の声多数 “お金がらみ”で繰り返される「水原容疑者の悪しき影響」
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
ホワイトのロングドレスで初めて明治神宮を参拝された(4月、東京・渋谷区。写真/JMPA)
宮内庁インスタグラムがもたらす愛子さまと悠仁さまの“分断” 「いいね」の数が人気投票化、女性天皇を巡る議論に影響も
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン