では、三菱の「アウトランダーPHEV」と比べるとどうなのか。こちらの価格は400~500万円。けっこう近くなります。電池の搭載量は13.8kWhでEV走行距離は65km。「クラリティPHEV」に近づいてきますが、静粛性や伸びやかな加速感は「クラリティPHEV」のほうが一枚上でしょう。
さらにセダンとSUVという違いは決定的です。実用性を重視したい人であれば4WDで荷室も広い「アウトランダーPHEV」、上質なセダンが欲しい方やEV走行を重視するのであれば「クラリティPHEV」がおすすめです。
ちなみに欧州にもプラグインハイブリッドは、いくつかありますが、価格帯的に「クラリティPHEV」と近いのは、コンパクトミニバンのBMW「2シリーズ」のプラグインハイブリッドとフォルクスワーゲンのハッチバックである「ゴルフGTE」くらい。また、それぞれのEV走行距離は50km未満で、ミドルセダンで100km以上のEV走行をこなす「クラリティPHEV」とは、ライバルにはなりません。
こうして考えてみると、「クラリティPHEV」の直接のライバルは、ほぼ存在しないということになります。まさに孤高の存在。それがホンダの新型モデル「クラリティPHEV」のユニークなところでしょうが、どこまで販売台数を伸ばすことができるか注目です。