国際情報

新旧の中国が混在 実態は「United States of China」

カメラ付きサングラスで通行者の顔認証を行う警察官 AFP=時事 

 映画『ロボコップ』のように、犯罪者を瞬時に見つけ出す「顔認証サングラス」をかけた警官。無人スーパーに自動運転バス。いま中国では、タブーなき実験が次々に進められている。新たな世界を創るのか、それとも危険な暴走に終わるのか。大前研一氏が解説する。

 * * *
 中国は、政治的には北京中心の全体主義国家である。だが、経済的には地方や地域や都市ごとのバラエティが非常に豊かで、画一的に「これが中国だ」とは全く言えない。21世紀の新しい中国と20世紀の古い中国が混在し、いわば「United States of America」に近い、地方自治が進んだ「United States of China」になっているのだ。

 新しい中国の代表的な例は、広東省の深セン、北京の中関村、浙江省の杭州などである。なかでも、先頭を走っているのが深センだ。1980年にトウ小平の「改革開放政策」を担う最初の経済特区の一つに指定された時は人口30万人の漁業を中心とする“寒村”にすぎなかった。それが加速度的に発展して今や「中国のシリコンバレー」と呼ばれる人口1400万人の巨大な知識集約型IT都市になっている。

 当初は香港と隣接(電車で約40分)していながら中国本土の安価な労働力を利用できるため、主に香港企業が労働集約型の組み立て工場を展開しているだけだった。今でこそ香港最大の企業集団となった長江グループを率いる李嘉誠氏も、かつてはここで香港フラワー(ビニール製やプラスチック製の安っぽい造花)を作っていた。

関連記事

トピックス

寄り添って歩く小室さん夫妻(2025年5月)
【ステーキの焼き方に一家言】産後の小室眞子さんを支えるパパ・小室圭さんの“自慢の手料理”とは 「20年以上お弁当手作り」母・佳代さんの“食育”の影響
NEWSポストセブン
アントニオ猪木さん
アントニオ猪木を看取った付き人が明かす「最期の2か月」 “原辰徳の物まねタレント”が猪木を介護することになった不思議な巡り合わせ
週刊ポスト
不正駐輪を取り締まるビジネスが(CPGのHPより)
《不正駐輪車を勝手にロック》罰金請求をするビジネスに弁護士は「法的根拠が不明確」と指摘…運営会社は「適正な基準を元に決定」と主張
NEWSポストセブン
「子供のころの夢はスーパーマンだった」前田投手(時事通信フォト)
《ワンオペ育児と旦那の世話に限界を…》米国残留の前田健太投手、別居中の元女子アナ妻が明かした“日本での新生活”
NEWSポストセブン
眞子さんと佳子さま(時事通信フォト)
《眞子さん出産発表の裏に“里帰りせず”の深い溝》秋篠宮夫妻と眞子さんをつないだ“佳子さんの姉妹愛”
NEWSポストセブン
宮内庁は小室眞子さんの出産を発表した(時事通信フォト)
【宮内庁が発表】眞子さん出産で注目が集まる悠仁さま成年式「9月ならば小室圭さんとともに出席できる可能性が大いにある」と宮内庁関係者
NEWSポストセブン
田中容疑者の“薬物性接待”に参加したと証言する元キャバクラ嬢でOLの女性Aさん
《27歳OLが告白》「ラリってるジジイの相手」「女性を切らすと大変なんだ…」レーサム創業者“薬漬け性接待”の参加者が明かした「高額報酬」と「異臭漂うホテル内」
週刊ポスト
「大宮おじ」「先生」こと飯田光仁容疑者(32)の素顔とは──(本人SNS)
〈今日は〇〇にゃんとキスしようかな〉32歳無職が逮捕 “大宮界隈”で少女への性的暴行疑い「大宮おじ」こと飯田光仁容疑者の“危険すぎる素顔”
NEWSポストセブン
明るいご学友に囲まれているという悠仁さま(時事通信フォト)
悠仁さまのご学友が心配する授業中の“下ネタ披露” 「俺、ヒサと一緒に授業受けてる時、普通に言っちゃってさぁ」と盛り上がり
週刊ポスト
ラウンドワンスタジアム千日前店で迷惑行為が発覚した(公式SNS、グラスの写真はイメージです/Xより)
「オェーッ!ペッペ!」30歳女性ライバーがグラスに放尿、嘔吐…ラウンドワンが「極めて悪質な迷惑行為」を報告も 女性ライバーは「汚いけど洗うからさ」逆ギレ狼藉
NEWSポストセブン
TBS系連続ドラマ『キャスター』で共演していた2人(右・番組HPより)
《永野芽郁の二股疑惑報道》“嘘つかないで…”キム・ムジュンの意味深投稿に添付されていた一枚のワケあり写真「彼女の大好きなアニメキャラ」とファン指摘
NEWSポストセブン
田中圭の“悪癖”に6年前から警告を発していた北川景子(時事通信フォト)
《永野芽郁との不倫報道で大打撃》北川景子が発していた田中圭への“警告メッセージ”、田中は「ガチのダメ出しじゃん」
週刊ポスト