国際情報

ソウルの女王アレサ・フランクリンの壮大な葬儀、現地レポ

2008年9月9日 ニューポート・ジャズ・フェスティバルで熱唱するフランクリン(写真/常盤武彦)

 アメリカ・デトロイトで8月31日に行なわれた葬儀には、クリントン元大統領、歌手のスティービー・ワンダーなどのセレブたちが参列し、スピーチや演奏でその死を悼んだ。

 魂の叫びのような歌唱力を誇り、1960年代から音楽シーンに君臨したアレサ・フランクリンは、「ソウルの女王」と讃えられ、1987年には女性として初めて「ロックの殿堂」入りを果たしている。

 黒人であり、女性であることの誇りを歌唱を通じて示した彼女は、全米の黒人にとって憧れの的だった。

 そんなアメリカの音楽界で最も尊敬されていた彼女が、8月16日に膵臓がんのために亡くなった。76歳だった。

 葬儀では、1985年のヒット曲『フリーウェイ・オブ・ラブ』の歌詞「ピンクのキャデラックに乗って愛の高速道路を走りましょう」にちなんで、会場の外に130台超のピンクのキャデラックが並び、着飾った黒人たちが多数詰めかけてフランクリンへの愛と尊敬をアピール。

 葬儀に先立つ8月29日から30日には、遺体の一般公開も行なわれ、こちらにも全米から多数のファンが駆けつけた。

 住民の80%超が黒人というデトロイトの街のあちこちには、「クイーン」「アレサ」「リスペクト」(彼女の最初の大ヒットのタイトルでもある)といった掲示も掲げられ、街を挙げて偉大な歌手との別れを惜しんでいた。

※週刊ポスト2018年10月5日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

2日間連続で同じブランドのイヤリングをお召しに(2025年5月20日・21日、撮影/JMPA)
《“完売”の人気ぶり》佳子さまが2日連続で着用された「5000円以下」美濃焼イヤリング  “眞子さんのセットアップ”と色を合わせる絶妙コーデも
NEWSポストセブン
石川県を訪問された愛子さま(2025年5月18日、時事通信フォト)
「バッグのファスナーをすべて開けて検査」愛子さま“つきまとい騒動”で能登訪問に漂っていた“緊張感”
NEWSポストセブン
逮捕された不動産投資会社「レーサム」創業者で元会長の田中剛容疑者
《無理やり口に…》レーサム元会長が開いた“薬物性接待パーティー”の中身、参加した国立女子大生への報酬は破格の「1日300万円」【違法薬物事件で逮捕】
週刊ポスト
母・佳代さんと小室圭さん
《眞子さんが第1子出産》小室圭さんが母・佳代さんから受け継ぐ“おふくろの味”は「マッシュポテト」 関係者が明かす“佳代さんの意外な料理歴”とは
NEWSポストセブン
群馬県草津町の黒岩信忠町長、町長からわいせつ被害を受けたという嘘の告訴をした元町議の新井祥子被告
「ずるずるずるずる、嘘を重ねてしまいました」…草津町長への“性被害でっち上げ” 元女性町議が裁判で語った“発言がどんどん変わった理由
NEWSポストセブン
打順もポジションも固定できずにいる(阿部慎之助監督)
巨人OB・広岡達朗氏、岡本和真の故障離脱は「アクシデントではなく阿部監督による人災です」 守備を固定できず失策数はリーグワーストに
週刊ポスト
渡邊渚さんの最新インタビュー
元フジテレビアナ・渡邊渚さん明かす「バレーボール愛」と秘かに掲げていた「今年の目標」
NEWSポストセブン
西内まりやがSNSで芸能界引退を発表した(Aflo)
《電撃引退の真相》西内まりや、金銭トラブルの姉と“絶縁”していた…戸籍を抜き、母親とも別居に至った「深刻な事情」
NEWSポストセブン
女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKIが結婚を発表した(左・Instagramより)
《RYOKI・三山凌輝が活動休止》結婚予定の趣里、父・水谷豊は“何があっても様々な選択ができるよう”新会社設立の親心
NEWSポストセブン
6月は“毎年絶好調”というデータも(時事通信フォト)
《ホームラン量産モードの大谷翔平》6月は“毎年絶好調”で「月間20本塁打」もあるか? 見えてくる「年間60本塁打」昨季を超える異次元記録
週刊ポスト
秋篠宮と眞子さん夫妻の距離感は(左・宮内庁提供、右・女性セブン)
「悠仁さまの成年式延期」は出産控えた姉・眞子さんへの配慮だった可能性「9月開催で眞子さんの“初里帰り”&秋篠宮ご夫妻と“初孫”の対面実現も」
NEWSポストセブン
性的パーティーを主催していたと見られるコムズ被告(Getty Images)
《フリーク・オフ衝撃の実態》「全身常にピカピカに」コムズ被告が女性に命じた“5分おきの全身ベビーオイル塗り直し”、性的人身売買裁判の行方は
NEWSポストセブン