今年は2016年マカヒキ、2017年レイデオロという2頭のダービー馬に加えて、2017年の皐月賞馬アルアイン、菊花賞馬キセキ、さらに大阪杯を勝ったスワーヴリチャードも集結するなど、GI馬が数多く出走するため人気も分散しそうだ。
GIはメンバーが豪華というだけではない。的中すれば通常の日より「儲かる」のである。たとえばスプリンターズSの日を除いた2018年秋の中山・阪神開催204レースのうち単勝500円以下で決着したレースが6割近くある。しかし2017年のGI26戦では13戦、平成の天皇賞29回のうちでは11回しかない。
馬連でも1000円以下で決着したレースは秋の中山・阪神では4割近くだが、2017年のGI、平成の天皇賞ともに4戦しかない。逆に馬連万馬券は中山・阪神では9%程度だが、2017年GI、天皇賞(平成3年~)はそれぞれ20%近くにもなる。この傾向は馬単や三連複・三連単でも程度の差こそあれ同様だ。
それも当然。各路線のトップクラスがさまざまなローテーションを経て一堂に集まるため、力が拮抗している。ここで人気薄とはいっても、GIIやGIIIなどでは人気になった潜在能力の高い馬ばかり。馬券も売れるので、人気馬同士の組み合わせでも、通常のレースに比べると払戻は高くなる。
また「GIだけ買う人」はどうしても、上位人気馬に引っ張られるところがあるので、圧倒的人気の馬と騎手を外して的中すると、思った以上の払戻に恵まれることもある。