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2018.10.31 16:00  週刊ポスト

ノーベル賞で万能薬イメージ、がん免疫治療薬の注意点

2つの「免疫チェックポイント阻害薬」を完全比較

◆製薬会社からの注意喚起

 がん治療に詳しい腫瘍内科医の日本医科大学教授・勝俣範之氏が話す。

「ある患者さんから『“肺がんのステージ1なので手術しましょう”と担当医師に言われたのですが、手術はしたくありません。肺がんですし、オプジーボを使えませんか』という相談を受けたことがあります。

 ステージ1の肺がんは現在、適用範囲外になっています。つまり、オプジーボを使うことの有用性を示す科学的根拠はないんです。にもかかわらず、“夢の新薬”というイメージが先行しているために、全額が自己負担となる自由診療でいいからと、適用外のがんに使いたいと希望する患者さんが出てきているのです」

 がん免疫治療薬の適用範囲は、まだ限られている。適用範囲外であれば、効果が立証されていないだけでなく、予期せぬ重篤な副作用が起こることも十分考えられる。

 ノーベル賞のニュースが“万能薬”のイメージを増幅した一面もある。医療ジャーナリストの堀エリカ氏が警鐘をならす。

「本庶先生のノーベル賞受賞のニュースのあと、がん患者さんからの相談が殺到したのです。“私のがんは治りますか”“私には使えますか”って。中には海外からの問い合わせもありました。それほどにすがる思いでいる患者さんがいる」

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