「『硬め』だと歯茎を傷つけやすいので、『ふつう』か『やわらかめ』が適切です。特にすでに歯周病の初期症状がある方は、腫れた歯茎を傷つける恐れもあるので『やわらかめ』を勧めます」(沼部教授)
ブラシ部分のサイズは「小さめ」が適している。
「大きいほうが一度にたくさん磨けそうですが、歯周病が最も多いのは奥歯の歯茎です。ブラシを奥まで届かせるには小さくて小回りの利くタイプが最適。ただし小さい分時間をかけて丁寧に磨いてほしい」(瀧本院長)
歯を磨く前に歯ブラシを水で濡らして、たっぷりの歯磨き粉を乗せる人が多いが、これもNG。
「歯ブラシを水で濡らすと、歯磨き粉の成分の濃度が薄くなってしまいます。また歯磨き粉を盛りすぎると口が泡だらけになり、“よく磨けた”と勘違いするリスクもあります。
そもそもプラークは歯磨き粉の成分では剥がれ落ちず、丁寧なブラッシングで物理的に取り除くしかありません。最近の歯磨き粉には歯茎の炎症を抑えるなど様々な工夫がありますが、1回の量は歯ブラシの幅の3分の1~2分の1程度で十分です」(沼部教授)
“どこの歯から磨くか”にもポイントがある。