その筒井康隆のインタビュー集(インタビュアーは日下三蔵)は予想通り(いやそれ以上に)面白かった。私は固有名詞オタクだから登場する固有名詞に次々と反応してしまう。『夢の木坂分岐点』は『新潮』に連載されたものだが「そのときの担当者が岩波剛という人で」。岩波氏は新潮社を退職後、演劇評論家として活躍する。八十代後半の今も相変わらず若々しい。
今世田谷文学館で筒井康隆展が開催中で、川崎市市民ミュージアムでは『ゴルゴ13』展が開催されている。さいとう・たかをと筒井氏に共通する小学館のキーパースンが二十四頁に登場する小西湧之助だ。
※週刊ポスト2018年11月23日号