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2018.11.23 07:00  週刊ポスト

【著者に訊け】東海林さだお氏 『ひとりメシの極意』

「自虐に持ってくと楽なんですよ。それも周りに人がいる中で自分を笑う、客観入りの自虐ならもっといい。結局ユーモアって一つの価値観で、物事をユーモア視点で見るとこうなりますよ、と何でも面白がりたい性格なんです。

 それこそ疎開中は風呂敷に弁当の芋を2本くくって藁草履で学校に通った僕は、ごちそうなんて知らないの。その後にパソコンの時代がいきなり来て、食べる物も豊かにはなったけど、外でカレーを食べると必ず発生する〈シル不足〉問題とか、みんなが思ってても受け流しちゃう些事小事をトコトンつきつめる性格は、何も変わってないんです」

 その一人の時間がみんなの間にあってこそ、ひとりメシの妙味もまた生まれ、「一人客がわざわざ手帳を見て寂しくない演技をしたりね(笑い)。たぶん一人なのに一人じゃないから、面白いんです」。そんな孤独とも孤高とも全く違う世界を、ぜひ一食一食、読み飛ばさずに堪能したい。

【プロフィール】しょうじ・さだお/1937年東京生まれ。早稲田大学露文科中退。在学中から漫画家として活動。1970年『新漫画文学全集』『タンマ君』で文藝春秋漫画賞、1995年『ブタの丸かじり』で講談社エッセイ賞、1997年菊池寛賞、2000年紫綬褒章、2001年『アサッテ君』で日本漫画家協会賞大賞、2011年旭日小綬章。約50年に亘る連載漫画『タンマ君』『サラリーマン専科』やエッセイ『男の分別学』(1980年~)『あれも食いたいこれも食いたい』(1987年~)も人気。170cm、62kg、A型。

構成■橋本紀子 撮影■国府田利光

※週刊ポスト2018年11月30日号

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