おおしま:聖子さんはいまでもファンと適度な距離感を保ち続けている。でも直接会えないからこそ、ステージ上の姿が神々しく見える。
プレ:当時、『のりピー不思議な夢冒険』というラジオ番組があり、のりピーに自分の書いたメッセージを読んでほしくて、何度も何度も文章を考えてハガキを出しました。今、私がライターとして生きている原点って、酒井法子への応援魂なんですよ。
◆発掘してくれた事務所に「ありがとう」と言いたい
山口:あの頃のアイドルの魅力は「物語」だと思うんです。聖子さんやユッコは家族の反対を押し切って上京してきたし、やるからには一番を目指すという困難を乗り越えてきた。サンミュージックのアイドルにはそういう“系譜”を感じる。プロ根性を持ってアイドルをやっているという、ストーリー性に魅了されるわけですよ。
プレ:のりピーも岡田有希子も、デビュー時は事務所社長の家に下宿して、厳しいしつけを受けながらも深い愛情を注がれていた。今は下宿なんて時代じゃないけど、タレントと一緒になって育てるという根本的なところは、変わらないでほしいですね。
おおしま:松田聖子は私の人生の羅針盤。彼女と一緒に僕らも年齢を重ねてきました。サンミュージックさんには「見つけてくれてありがとう」と言いたいですね。
●おおしま氏(仮名):会社員。48歳。ファンブログ「おおしまつむぎのはたおり日記」を運営し、奄美大島の魅力とともに松田聖子の応援活動を発信している。
●山口悟:医師。48歳。東海ラジオにて岡田有希子のトリビュート番組『ドットーレ山口のドキドキラジオ’84』のパーソナリティを務める。
●プレヤード:ライター。49歳。もともと営業マンとして働いていたが、42歳でライターに転身。酒井法子ほか、多数の芸能記事を執筆。
取材・文■西谷格 撮影■井上たろう
※週刊ポスト2018年11月30日号