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LINEも参入 ますます存在感薄れる国内銀行の「危機感」

◆レゾンデートルを探す国内銀行

 銀行に行けば預金、住宅ローンの契約、資産運用など必要な金融サービスが利用できる。たとえて言うなら、銀行は金融ビジネスの大大名としての地位をほしいままにしてきた。

 しかし、IT企業などの金融サービスは店舗に行く必要がない。スマートフォンがあれば預金口座を開設したり、個人の信用力を評価して資金を借りたりすることもできる。銀行よりも利便性が高いため、新興の金融サービスを使う人が増えている。

 2019年10月には消費税率の引き上げが実施される予定だ。政府はキャッシュレス決済を用いた場合に5%のポイント還元を行うことを検討している。それは、わが国でキャッシュレス決済の利用が増加する一因となるだろう。消費税率引き上げが可能か否かは不透明だが、IT技術を利用し銀行を経由しなくとも金融サービスが利用できる社会が整備されていくだろう。

 この変化が進むと、銀行が支店を運営したりする必要性は低下するだろう。それは、銀行のビジネスが立ちいかなくなることにつながる可能性が高く、みずほだけでなく世界の銀行経営者にとって大きな脅威だろう。変化が進む中、銀行は存在意義=レゾンデートルをどこに求めるかという問題に直面している。

 この問題に対応するために、みずほは自力で新しいテクノロジーを開発するのではなく、SNSなどに強みを持つIT企業と組むことを選択した。ITを中心に新興企業と協業して自らのサービスの有意性などを顧客に伝えようとする銀行はますます増えるだろう。

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