日本の上場企業役員「本当の年収」TOP20

◆配当だけで100億円

 文字通りの「ケタ違い」で1位に立ったのは、ソフトバンクグループの孫正義・会長兼社長(61)だ。孫氏の役員報酬は1億3700万円で、100人中88位。しかし、配当額を加えると103億1000万円となり、一気にトップに躍り出た。

 2位はユニクロなどを展開するファーストリテイリングの柳井正・会長兼社長(69)。82億8500万円の収入のうち、80億円以上を株主配当が占めている。この2人に共通しているのは、創業経営者であるということだ。

「株式会社の構造上、創業者が大株主という状況は当然のこと。孫さんも柳井さんも自社の筆頭株主です。そのため、配当額が莫大な額になる」(経済ジャーナリスト)

 創業一族であるトヨタ自動車の豊田章男・社長(62、9位)も、配当額は10億円を超える。同社初の外国人副社長となったディディエ・ルロワ氏(60、19位)の役員報酬10億2600万円が、豊田氏の3億8000万円の3倍近いということが話題となったが、配当額を加えれば豊田氏の収入のほうが上回るのだ。

 ランキングを見ていくと、7億円以上の配当を受け取っているオープンハウスの荒井正昭・社長(53、7位)やコーセーの小林一俊・社長(56、11位)、ノエビアホールディングスの大倉昊・会長(82、12位)、セガサミーホールディングスの里見治・会長(76、14位)も創業者ないしは創業一族だ。

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