いつでもどこにいても、様々な動画が見られるようになったことから受けられる恩恵は大きいが、公共の場や、仕事・教育の場でアダルト動画を見てよいなどと一般人は考えない。しかし、こうして常識お構いなしな一部の人々のせいで、周囲は精神的に大変な苦痛を強いられているのである。とある会社では、上司が部下の女性らに強制的にアダルト動画を見せつけてしまうといった事態も起きていた。
「新規プロジェクトのミーティングで、上司がパソコンにつなげたプロジェクターを使ってプレゼンをしている最中のことです。最初はブラウザが開かれているだけと思っていましたが、男性社員がざわついている。ブックマークにアダルトサイトのタイトルが出ていたのを発見したからなんです。ここまでは笑い話でよかったのですが、上司が映像ファイルを立ち上げた瞬間、なぜか無修正のアダルト動画が大音量で流れ出しました…。前回視聴した映像を途中から見られるという、再生ソフトの機能が働いちゃったみたいで…。信頼の大きかった上司だけに本当にショックで…」(千葉県在住の公務員・恵麻さん)
職場や公共の場だけではない。家庭内でも同様のセクハラが起きている。
「子供とリビングでバラエティ番組を見ていたら、テレビの画面が急に暗くなり、いきなりアダルト動画が流れだしました。主人がいかがわしい動画を見ているのは気づいていたので、すぐにDVDやブルーレイデッキを確かめましたが、電源は入ってない。子供に見せられないとパニックになり、テレビ本体の電源を切ろうとしてテレビを倒してしまって…。あとで夫に確かめると、スマホとテレビをつなげる“クロームキャスト”機能を使って、家族のいない間にリビングのテレビでアダルト動画を見ていたようで…。その日は、風呂場で動画を見ようとして、いつもの癖で“やってしまった”と。あまりにも情けなく、リビングでそんなことやるな!って怒鳴り、壊れたテレビ代は、もちろん旦那に払わせました」
時代も変われば、セクハラの形も変わる。自身が新たなセクハラ、そしてパワハラ行為を行っていないか。もしかしたら気が付いていないのは自分だけではないのか? こうした恐ろしいエピソードを聞いて、改めて考えなおす必要があると思えたのである。