ビジネス

『日本が売られる』著者 「日本人の老後」の叩き売りに警告

日本人の貴重な財産が売り飛ばされる!

 日本の水道が海外資本に売り飛ばされる危険が迫っている。それだけではない。『日本が売られる』(幻冬舎新書)で日本の貴重な資産が次々に叩き売られる危機的状況を暴いた堤未果氏は、「日本人の老後」までもがハゲタカ(外資系ファンド)の餌食になる、と警告する。

 * * *
「高齢化大国」日本は、ウォール街の投資ファンドや外資系介護ビジネス業者から熱い視線を注がれている。

 介護保険が導入されて以降、安倍晋三総理の「日本を世界一ビジネスしやすい国にする」という号令のもと、「介護のビジネス化」が加速中だ。ここ数年、欧米や中国の企業が日本の介護事業者を買収するなど、外資が日本の介護業界に参入するケースが相次いでいる。

 それもそのはず、介護ビジネスは今、世界的な「優良投資商品」として急成長しているのだ。

 例えばアメリカではフランチャイズの民間老人ホームや介護施設のリート(不動産投資信託)の人気が高い。老人施設は入居率9割以上が当たり前で、投資家は安定した高配当が得られるからだ。

 ウォール街で証券会社に勤めていた頃、付き合いで民間老人ホームの投資セミナーを聞きに行ったことがある。高価なスーツに身を包んだ主催者が、老人ビジネスがいかに有望な投資商品かを説明してくれた。「人件費削減」「サービス縮小」「利用料アップ」により確実に利益を出してゆく、という。最後に“回転率アップ”を堂々と公言するのを聞いたときには、驚きを通り越して背筋が寒くなる思いがした。老人施設における回転率アップとは、利用者の死を意味するからだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

オリエンタルラジオの藤森慎吾
《オリラジ・藤森慎吾が結婚相手を披露》かつてはハイレグ姿でグラビアデビューの新妻、ふたりを結んだ「美ボディ」と「健康志向」
NEWSポストセブン
川崎、阿部、浅井、小林
〈トリプルボギー不倫騒動〉渦中のプロ2人が“復活劇”も最終日にあわやのニアミス
NEWSポストセブン
驚異の粘り腰を見せている石破茂・首相(時事通信フォト)
石破茂・首相、支持率回復を奇貨に土壇場で驚異の粘り腰 「森山裕幹事長を代理に降格、後任に小泉進次郎氏抜擢」の秘策で反石破派を押さえ込みに
週刊ポスト
別居が報じられた長渕剛と志穂美悦子
《長渕剛が妻・志穂美悦子と別居報道》清水美砂、国生さゆり、冨永愛…親密報道された女性3人の“共通点”「長渕と離れた後、それぞれの分野で成功を収めている」
NEWSポストセブン
結婚を発表した趣里と母親の伊藤蘭
《母が趣里のお腹に優しい眼差しを向けて》元キャンディーズ・伊藤蘭の“変わらぬ母の愛” 母のコンサートでは「不仲とか書かれてますけど、ウソです!(笑)」と宣言
NEWSポストセブン
2020年、阪神の新人入団発表会
阪神の快進撃支える「2020年の神ドラフト」のメンバーたち コロナ禍で情報が少ないなかでの指名戦略が奏功 矢野燿大監督のもとで獲得した選手が主力に固まる
NEWSポストセブン
ブログ上の内容がたびたび炎上する黒沢が真意を語った
「月に50万円は簡単」発言で大炎上の黒沢年雄(81)、批判意見に大反論「時代のせいにしてる人は、何をやってもダメ!」「若いうちはパワーがあるんだから」当時の「ヤバすぎる働き方」
NEWSポストセブン
寄り添って歩く小室さん夫妻(2025年5月)
《お出かけスリーショット》小室眞子さんが赤ちゃんを抱えて“ママの顔”「五感を刺激するモンテッソーリ式ベビーグッズ」に育児の覚悟、夫婦で「成年式」を辞退
NEWSポストセブン
負担の多い二刀流を支える真美子さん
《水着の真美子さんと自宅プールで》大谷翔平を支える「家族の徹底サポート」、妻が愛娘のベビーカーを押して観戦…インタビューで語っていた「幸せを感じる瞬間」
NEWSポストセブン
“トリプルボギー不倫”が報じられた栗永遼キャディーの妻・浅井咲希(時事通信フォト)
《トリプルボギー不倫》女子プロ2人が被害妻から“敵前逃亡”、唯一出場した川崎春花が「逃げられなかったワケ」
週刊ポスト
24時間テレビで共演する浜辺美波と永瀬廉(公式サイトより)
《お泊り報道で話題》24時間テレビで共演永瀬廉との“距離感”に注目集まる…浜辺美波が放送前日に投稿していた“配慮の一文”
NEWSポストセブン
芸歴43年で“サスペンスドラマの帝王”の異名を持つ船越英一郎
《ベビーカーを押す妻の姿を半歩後ろから見つめて…》第一子誕生の船越英一郎(65)、心をほぐした再婚相手(42)の“自由人なスタンス”「他人に対して要求することがない」
NEWSポストセブン