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平成の名勝負 延長17回を戦った松坂キラーが語る「怪物」

伝説の豪腕を対戦相手が語る(時事通信フォト)

 高校野球ファンならずとも鮮烈に記憶に残る平成10年(1998年)8月20日、夏の甲子園で横浜高校とPL学園の間で繰り広げられた延長17回の熱闘。“平成の怪物”松坂大輔と相対したPL出身の元プロ野球選手・大西宏明氏が述懐した。

 * * *
 PL学園は甲子園に出場するのが目標ではなく、全国制覇しなければならない──そう教えられてきた私たちが絶対に越えなければならない壁、それが「平成の怪物」松坂大輔でした。この1998年の夏の甲子園、延長17回の試合ばかり注目されますが、実は松坂の横浜とは同年のセンバツでも準決勝で対戦しています。この時も7回を終わってPLが2対0でリードしていましたが8回に追いつかれ、9回に決勝点を奪われ敗北。松坂の横浜に勝たない限り、日本一になれないと悟った瞬間でしたね。

 それから夏の大会に向けて、徹底的に松坂をイメージした練習をしていました。練習は大会中も行なわれ、勝てば横浜との対戦が決まっていた3回戦の佐賀学園戦に勝利した後、宿舎から富田林にある学校のグラウンドに戻り、翌日の横浜戦に備えて打撃練習をしたほどです。ピッチャーをマウンドより前から投げさせて速球に目を慣れさせる練習をやっていました。

 試合はリードしては追いつかれの展開で延長に突入。11回には僕のタイムリーで追いつきました。初球のカーブを無我夢中で振った、とてもクリーンヒットと呼べるものではなかったですが、試合を終わらせたくない一心でした。結局、17回に2ランを打たれ敗れました。

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