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2019.02.16 07:00  NEWSポストセブン

『家売る』『アタル』なぜウケる?大御所のお説教ドラマ

 人気の理由として考えられるのは、「ヒロインが現代人の悩みをスパッと解決していくところが爽快だから」「刑事・弁護士などの事件解決ドラマが約半数を占め、人々の悩み解決ドラマは希少だから」の2つ。特に前者は、「目の前の人に向き合えない」「思っていることを言えない」とストレスを抱える人が多い中、迷いなくハッキリと言い切るヒロインの姿に引かれる人が多いようです。

 もう一作特筆すべきは、若年層に人気の上に平均視聴率2桁超えの『3年A組-今から皆さんは、人質です-』(日本テレビ系)も、同じ“お説教ドラマ”であること。教師の柊一颯(菅田将暉)が毎回一人の生徒に熱く語りかけるシーンがクライマックスとなっているのです。

 前回放送の6話でも、教師の坪井勝(神尾佑)を陥れようとした動画が公開されていなかったことを知ってホッとする水越涼音(福原遥)に、「何がよかったんだ? お前がこの動画をネットに流そうとしたことに変わりはない。違うか? この動画が世間に広まったら坪井先生がどんな目に遭ってたのかよく考えたのか! お前の不用意な発言で、身に覚えのない汚名を着せられ、本人が!家族が!友人が!傷つけられたかもしれないんだ。お前は取り返しのつかないことをやろうとしたんだ。わかってんのか!」。

 さらに生徒たち全員にも、「目を覚ませ!何がしょうがないんだよ。何を反省してるんだよ。お前ら、いい加減に目を覚ませ!変わってくれよ!何がいけなかったのか。うわべだけで物事を見ないで、よく考えるんだよ!目の前で起こってるものをちゃんと目で受け止めて、頭に叩き込んで、胸に刻むんだよ!」「お前たちはもう感情に任せてあやまちを犯せる歳じゃないんだよ。それが許される歳じゃないんだよ!考えて!考えて!考えて!答えを出すんだよ!だからもっと自分の言葉に!自分の行動に!責任を持てよ!」と叫ぶように言葉をぶつけました。

「テレビ離れ」が叫ばれてひさしい若年層にも、“お説教ドラマ”がウケているのは、テレビ業界にとって新たな発見。今冬のヒットを受けて今年夏以降は大御所だけでなく、若手・中堅の脚本家も“お説教ドラマ”を手掛けるかもしれません。

【木村隆志】
コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者。雑誌やウェブに月20本超のコラムを提供するほか、『週刊フジテレビ批評』などの批評番組に出演。タレント専門インタビュアーや人間関係コンサルタントとしても活動している。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』『話しかけなくていい!会話術』『独身40男の歩き方』など。

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