ライフ

がん早期発見するためには、かかりつけ医は強い味方

初めて行く大病院より何でも話せるかかりつけ医が欲しい(写真/PIXTA)

 がんの早期発見は、命を救うために非常に重要なポイントだといえる。がんはある程度進んでから、自覚症状が現れるのが一般的だ。

 早期に検診で見つかるのが理想だが、検診で見つかる確率は100%ではないうえ、検診では調べにくいがんもある。検診だけに頼らず、自分が体の異変を感じた時点ですぐに病院に行けば、助かることは多いのだ。東京ミッドタウンクリニックの森山紀之医師が言う。

「職業柄、“手遅れ”になってしまった患者さんの話を聞くことがありますが、それまでに見つけるチャンスがあったとおっしゃるかたは少なくありません。不調を感じているのに、知人や家族から『そんなのがんじゃないわよ』『大丈夫』などと言われて、病院に来るのが遅れた人もいました。体が発するサインを感じ取った時点で病院に来れば、助かる可能性は充分にあります」

 とはいえ、気になる症状があっても、“こんな些細なことで病院に行っていいのだろうか”と悩むこともある。獨協医科大学総合診療科教授の志水太郎医師は「医師に相談することをためらわないでほしい」とアドバイスする。

「例えば、便に血が混じっていても、がんではなく単に痔であることもありますし、心配な症状はただの勘違いかもしれません。しかし、気になることが続いたり、何かおかしいと勘が働くことがあったりしたら、遠慮せず医師に相談してください」

 そんなとき心強い味方になるのが、かかりつけ医の存在である。志水さんはこう言う。

「近所の個人病院より大きな総合病院を好まれるかたもいらっしゃいますが最初から専門分化した大きな総合病院にかかることが適切かは状況によります。そもそも総合病院は待ち時間も長くなります。まずは症状を気軽に相談して、アドバイスをもらえるような、いつものご自身の状態を知る、かかりつけとなる医師を定めることをおすすめします」

“はじまり”を知っていればがんは決して「不治の病」ではないのだ──。

※女性セブン2019年3月7日号

関連キーワード

トピックス

小林ひとみ
結婚したのは“事務所の社長”…元セクシー女優・小林ひとみ(62)が直面した“2児の子育て”と“実際の収入”「背に腹は代えられない」仕事と育児を両立した“怒涛の日々” 
NEWSポストセブン
松田聖子のものまねタレント・Seiko
《ステージ4の大腸がん公表》松田聖子のものまねタレント・Seikoが語った「“余命3か月”を過ぎた現在」…「子供がいたらどんなに良かっただろう」と語る“真意”
NEWSポストセブン
今年5月に芸能界を引退した西内まりや
《西内まりやの意外な現在…》芸能界引退に姉の裁判は「関係なかったのに」と惜しむ声 全SNS削除も、年内に目撃されていた「ファッションイベントでの姿」
NEWSポストセブン
(EPA=時事)
《2025の秋篠宮家・佳子さまは“ビジュ重視”》「クッキリ服」「寝顔騒動」…SNSの中心にいつづけた1年間 紀子さまが望む「彼女らしい生き方」とは
NEWSポストセブン
イギリス出身のお騒がせ女性インフルエンサーであるボニー・ブルー(AFP=時事)
《大胆オフショルの金髪美女が小瓶に唾液をたらり…》世界的お騒がせインフルエンサー(26)が来日する可能性は? ついに編み出した“遠隔ファンサ”の手法
NEWSポストセブン
日本各地に残る性器を祀る祭りを巡っている
《セクハラや研究能力の限界を感じたことも…》“性器崇拝” の“奇祭”を60回以上巡った女性研究者が「沼」に再び引きずり込まれるまで
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン
指名手配中の八田與一容疑者(提供:大分県警)
《ひき逃げ手配犯・八田與一の母を直撃》「警察にはもう話したので…」“アクセルベタ踏み”で2人死傷から3年半、“女手ひとつで一生懸命育てた実母”が記者に語ったこと
NEWSポストセブン
初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている
《交際相手の乳首と左薬指を切断》「切っても再生するから」「生活保護受けろ」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が語った“おぞましいほどの恐怖支配”と交際の実態
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン