ライフ

予防歯科でセラミックの話出たらセカンドオピニオンを

予防歯科の現状を解説する小池氏(筆者撮影)

「日本の大多数の歯科医たちは、虫歯が減ると自分たちは失業すると本気で心配していました。日本の保険制度は、治療をしないと歯科医院はほとんど利益が出ないからです」

 こう話すのは、フィンランド型の予防歯科を実践している、小池匠氏(こいけ歯科医院・院長)。北欧では1980年代に予防歯科が定着していたが、日本は「削って、詰めて、被せて、最後は抜く」という歯科治療を続けてきた。

 それが今、日本の歯科業界で予防歯科がトレンドになっている。要因の一つは、虫歯の激減だ。従来の診療スタイルを変える必要性に迫られていたのだ。

 だから専門知識や経験がないまま、「予防歯科」の看板をつけた歯科医院が急増している。

◆予防歯科も「専門分野」を確認する

 1990年から、東京・中野で予防歯科に取り組んでいる景山正登氏は、歯周病専門医でもある。

「うちは中高年の患者さんも多いので、何らかのトラブルを抱えています。それに対応できる治療技術がないと、なんちゃって予防歯科になります。歯周病専門医としてのアプローチを大切にしています」

 中高年世代の口には、過去に受けた治療痕がたくさんある。銀歯の下で虫歯が再発しているかもしれない。予防歯科というと、ブラッシング指導だけと思うかもしれないが、本当は高い治療スキルが必要なのだ。

 HPに「予防歯科」と掲げる歯科医院は数多いが、歯科医の経歴などから専門分野を確認したほうがいい。歯を残す治療の専門性がなく、「予防」のフレーズだけを掲げていることもある。

関連キーワード

関連記事

トピックス

《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
大阪桐蔭野球部・西谷浩一監督(時事通信フォト)
【甲子園歴代最多勝】西谷浩一監督率いる大阪桐蔭野球部「退部者」が極度に少ないワケ
NEWSポストセブン
がんの種類やステージなど詳細は明かされていない(時事通信フォト)
キャサリン妃、がん公表までに時間を要した背景に「3人の子供を悲しませたくない」という葛藤 ダイアナ妃早逝の過去も影響か
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
女性セブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平の通訳・水原一平氏以外にもメジャーリーグ周りでは過去に賭博関連の騒動も
M・ジョーダン、P・ローズ、琴光喜、バド桃田…アスリートはなぜ賭博にハマるのか 元巨人・笠原将生氏が語る「勝負事でしか得られない快楽を求めた」」
女性セブン
”令和の百恵ちゃん”とも呼ばれている河合優実
『不適切にもほどがある!』河合優実は「偏差値68」「父は医師」のエリート 喫煙シーンが自然すぎた理由
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン