ライフ

歯科治療費 6万円と28万円と300万円の境界は?

1人平均の喪失歯数

「歯医者に行くのはお金がかかる」──そんなイメージを抱く人は多いだろう。ただ、それは「どのタイミング」で、「どの治療」を選ぶかで大きく変わる。

「痛くなったら行く」という考えだと、歯をどんどん失う悪循環に陥る。また、初診時の問診票の「保険診療か、自費診療か」の設問で、「自費」を選ぶと治療費が膨れあがるケースがある。もちろん、高額な治療が必要な状況はある。しかし、患者が「タイミング」「治療内容」の知識を身につけ、歯を守りながら費用を圧縮できる可能性があるのだ。

“歯を削って銀歯を詰める、被せる”という日本の歯科治療が、「抜歯ドミノ」を招いてきたことを本誌・週刊ポストでは追及してきた。

 グラフをご覧いただきたい。40代で歯を失う本数は平均で1本以下であるのに対して、50代から加速度的に「抜歯ドミノ」が起きていることが分かる。歯が抜けるのは、決して老化現象ではない。予防歯科に取り組む歯科医・小池匠氏(58)はこう指摘する。

「私の世代は歯科大で虫歯にならない対策法を教えてもらった記憶がありません。日本の保険制度は、誰もが平等に歯科治療を受けられる素晴らしい制度ですが、“予防する”より“治す”に偏っているというところがある。治療するほど報酬が出る“出来高払い”なので、オーバー・トリートメント(過剰診療)になる可能性が極めて高いのです」

 大半の人は歯の痛みや、歯肉からの出血など、自覚症状が起きてから歯科医院を受診する。したがって行なわれるのは、応急処置というべき治療だ。

 一時的に症状は治まるが、虫歯や歯周病の根本的な原因を解決していないから、再発と治療を繰り返す。結果として、生涯の歯科治療費は驚くほど高くつくのだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

不倫が報じられた錦織圭、妻の元モデル・観月あこ(時事通信フォト/Instagramより)
《結婚写真を残しながら》錦織圭の不倫報道、猛反対された元モデル妻「観月あこ」との“苦難の6年交際”
NEWSポストセブン
国民民主党から参院選比例代表に立候補することに関して記者会見する山尾志桜里元衆院議員。自身の疑惑などについても釈明した(時事通信フォト)
《国民民主党の支持率急落》山尾志桜里氏の公認取り消し騒動で露呈した玉木雄一郎代表の「キョロ充」ぷり 公認候補には「汚物まみれの4人衆」との酷評も出る
NEWSポストセブン
永野芽郁のマネージャーが電撃退社していた
《永野芽郁に新展開》二人三脚の“イケメンマネージャー”が不倫疑惑騒動のなかで退所していた…ショックの永野は「海外でリフレッシュ」も“犯人探し”に着手
NEWSポストセブン
“親友”との断絶が報じられた浅田真央(2019年)
《村上佳菜子と“断絶”報道》「親友といえど“損切り”した」と関係者…浅田真央がアイスショー『BEYOND』にかけた“熱い思い”と“過酷な舞台裏”
NEWSポストセブン
「松井監督」が意外なほど早く実現する可能性が浮上
【長嶋茂雄さんとの約束が果たされる日】「巨人・松井秀喜監督」早期実現の可能性 渡邉恒雄氏逝去、背番号55が空席…整いつつある状況
週刊ポスト
発見場所となったのはJR大宮駅から2.5キロほど離れた場所に位置するマンション
「短髪の歌舞伎役者みたいな爽やかなイケメンで、優しくて…」知人が証言した頭蓋骨殺人・齋藤純容疑者の“意外な素顔”と一家を襲った“悲劇”《さいたま市》
NEWSポストセブン
6月15日のオリックス対巨人戦で始球式に登板した福森さん(撮影/加藤慶)
「病状は9回2アウトで後がないけど、最後に勝てばいい…」希少がんと戦う甲子園スターを絶望の底から救った「大阪桐蔭からの学び」《オリックス・森がお立ち台で涙》
NEWSポストセブン
2人の間にはあるトラブルが起きていた
《浅田真央と村上佳菜子が断絶状態か》「ここまで色んな事があった」「人の悪口なんて絶対言わない」恒例の“誕生日ツーショット”が消えた日…インスタに残された意味深投稿
NEWSポストセブン
フランスが誇る国民的俳優だったジェラール・ドパルデュー被告(EPA=時事)
「おい、俺の大きな日傘に触ってみろ」仏・国民的俳優ジェラール・ドパルデュー被告の“卑猥な言葉、痴漢、強姦…”を女性20人以上が告発《裁判で禁錮1年6か月の判決》
NEWSポストセブン
ホームランを放った後に、“デコルテポーズ”をキメる大谷(写真/AFLO)
《ベンチでおもむろにパシャパシャ》大谷翔平が試合中に使う美容液は1本1万7000円 パフォーマンス向上のために始めた肌ケア…今ではきめ細かい美肌が代名詞に
女性セブン
ブラジルへの公式訪問を終えた佳子さま(時事通信フォト)
《ブラジルでは“暗黙の了解”が通じず…》佳子さまの“ブルーの個性派バッグ3690レアル”をご使用、現地ブランドがSNSで嬉々として連続発信
NEWSポストセブン
告発文に掲載されていたBさんの写真。はだけた胸元には社員証がはっきりと写っていた
「深夜に観光名所で露出…」地方メディアを揺るがす「幹部のわいせつ告発文」騒動、当事者はすでに退職 直撃に明かした“事情”
NEWSポストセブン