さらに、学年別や地域別、あるいは全体などのランキングで、自分の実力をチェックしたり、「フレンド登録」をして仲間内での自分のポジションを確認できたりします。そうしたハイテクな機能を備えながらも、3,900円(税抜き)という比較的低価格に設定されているのが、アンリミティブの魅力です。
群馬・高崎市で子どもや大人を対象にランニング全般を指導している上州アスリートクラブの白水正昭理事長は、「アンリミティブのようなIoTシューズは、子どもの”運動離れ”を解決する一助となり得る」と話します。
「外に出るのが面倒くさい、家でゲームしてる方がいい……というお子さまや、子どもにどのように外遊び(運動)をさせたらいいかと悩んでいらっしゃる親御さんには、IoTシューズが運動を身近なものにする救世主になるかもしれません。アンリミティブは外遊びに行けばポイントが獲得でき、そのポイントでゲームができる。『ゲームをするために走る』という動機づけも一つの方法だと思います」
IoTシューズは、他にも今年1月に、ナイキが専用アプリで靴のフィット感を自在に調整できるバスケットボールシューズ「ナイキ アダプト BB」を発表しています。ボタンひとつでシューズの締め付けを調整できたり、プレイ中も自分好みのフィット感を維持できるといった機能は、近未来的なシューズを感じさせ、子どもはもちろん、大人も同じように興味をそそられるのではないでしょうか。
禁煙や禁酒、ダイエットなどが長続きしない大人が少なくないように、苦手なことを続けるというのは子どもにとっても大変なことです。スポーツをしよう、身体を動かそうと言っても、運動が好きではない子どもは、その時点で一歩を踏み出すことができません。
そこで「ゲームをしてみたい」「カッコイイ靴を履きたい」という欲求を入口として、いつの間にか子どもが身体を動かしているという状況に持っていく。それによって運動をあまりしなかった子どもが少しでもするようになる流れを作れるはずです。
運動をしている時間はきつく、苦しさが伴います。苦手な人ほど、「きつい、苦しい」がよりクローズアップされ、大きな壁となって立ちはだかります。それでもジョギングなどで運動不足を解消したいと考える大人は、IoTデバイスを用いて走ることを楽しんだり、苦しいときの気分を紛らわせたりしています。運動した成果はスマートフォンなどで数値として確認できますから、モチベーションを維持し、目標に向かってさらに頑張りやすくもなります。そう考えれば、子どものIoTシューズもなんら否定する理由はありません。白水理事長はこうも言います。
「子どもに運動の習慣化ができたら、地域のクラブなどに入会して好きなスポーツを習わせる。そういう流れができたら理想的ですね。IoTシューズは、子どもが運動を好きになるきっかけを作ってくれると思います」
まずは運動を身近なものにし、日常化・習慣化することから始まります。運動を始める“入口”として、アンリミティブのようなIoTシューズは大きな効果を期待できるのではないでしょうか。