エコー検査ではプラークについても重点的に調べる。
「動脈硬化が進みプラークが大きくなると、動脈が狭くなります。またこびりついたプラークが剥がれ落ちて飛んでいき、動脈を塞いで詰まらせると心筋梗塞、脳梗塞など、命にかかわる病気を発症します。とくに脳に血液を送る役割がある頸動脈にできたプラークは、脳梗塞のリスクを増大させます」(古川医師)
頸動脈にプラークがあると、体内の他の血管にもプラークができている怖れがあり、より早い段階で生活習慣の改善や服薬などの処置が必要となる。
とりわけ注意すべきは、「生活習慣病」に該当する人たちだ。
「動脈硬化の危険因子は、加齢、肥満、高血圧症、運動不足など。生活習慣病にかかわるような危険因子を持ち、生活が不規則でストレスの多い人ほど、頸動脈エコー検査を受けてもらいたい」(古川医師)
この検査は、人間ドックのオプションになることもある。東京高輪病院での費用は5400円だ。
「ただし、生活習慣病で通院などをしている方が医師の指示のもとで受診すれば保険適用となる可能性もあります。該当する人は、主治医に相談してほしい」(古川医師)
※週刊ポスト2019年5月3・10日号