──「自民か、非自民か」が明確だった細川政権誕生と違い、この時の「村山vs海部」の首班指名選挙は、従来の政党の組み合わせが入り乱れる複雑な権力闘争に映った。本質は何と何が戦っていたのか。
小沢:政界の改革派と守旧派。新体制を志向する我々と、旧体制を維持しようとする自社さ。アンシャン・レジーム(旧体制)の中に成り立っていた自民党と社会党が「このままでは自分たちが危ない」となって、表立って手を結んだ。しかし村山内閣の後、すぐに社会党は潰れた。政治の筋道を通さないからそういう結果になるんです。
●聞き手・レポート/武冨薫(ジャーナリスト)
※週刊ポスト2019年5月3・10日号