スポーツ

東京五輪の「通好み」競技の見所 近代五種、飛込、水球ほか

近代五輪(イラスト/田中斉)

 いよいよ開催が迫る東京五輪2020。全33競技・339種目の中から、いったい何を見ればいいのか悩んでいるという人も多いだろう。そこで、おすすめしたいのが、古くから行われており、奥深い魅力にあふれた定番競技だ。そんな通好みの競技も、東京開催であればこそ、リアルに味わうことができる!

◆『近代五種』→1日で5種目が楽しめる由緒ある競技

 その昔、伝令の役割を担った兵隊が馬に乗って出発し、途中で銃と剣で戦い、川を泳いで渡り、最後は丘を越えて走り抜けたという故事を基に、近代オリンピックの創立者であるクーベルタン男爵が考案した、“キング・オブ・スポーツ”ともいわれるのが近代五種。

「1912年から100年以上続いている競技です。今は5種目を1日で行うので見応えがあります。選手の体力はもちろん、得手不得手の競技で順位が入れ替わるなど、選手同士の駆け引きも見どころです」(日本近代五種協会・広報)

【ルール】フェンシング(エペ)・水泳(200m自由形)・馬術(障害飛越)・レーザーラン(射撃5的+800m走を4回)を1人で行い、総得点で順位を決める。

◆『セーリング』→海上でスピードとテクニックを競う

セーリング(イラスト/田中斉)

 帆が受ける風力で動く船を操り、順位を競うセーリング。「日本人でも扱いやすい470(ヨンナナマル)級が注目です。特に昨年の世界選手権で金メダルを取った吉田愛・吉岡美帆組は、東京五輪の会場となる江ノ島が地元。メダルの期待は大きいです」(日本セーリング連盟・広報)。さらに近年、決勝を岸の近くで行うなど観戦しやすくなっているのも特徴だ。

【ルール】ウインドサーフィンのRS:X級や、日本期待の470級など10種目。海面に設置されたマーク(ブイ)を決められた回数と順序で回り順位を競う。マークに接触するとペナルティーもあるため、風向・海面に合わせた操船技術や読み、駆け引きが見もの。

◆『飛込(水泳)』→メダルの期待がかかる期待の星が出現中!

飛込(イラスト/田中斉)

 4月21日に日本室内選手権で中学1年生の玉井陸斗選手(12才)が史上最年少優勝を果たし、注目を集めている飛込。

「女子では、板橋美波選手の前宙返り4回転半抱え型(109C)は、世界で彼女しかこなせない最高難度技。けがを直して復活すれば、世界と戦えます」(スポーツライター・折山淑美さん)

【ルール】高さ3mの飛板を使う飛板飛込、高さ10mの飛込台を使う高飛込、2人が同時に演技をするシンクロナイズドダイビング(3mと10mで行う)の3種で、空中フォームや入水時の美しさを競う。飛板飛込はダイナミックな演技、高飛込は素早く小さな回転、シンクロは同調性がカギとなる。

◆『水球(水泳)』→水中の格闘技に新風を吹き込む、日本に期待!

水球(イラスト/田中斉)

 水球は別名・水中の格闘技といわれるほど、激しく戦うスポーツ。

「そんな中、最近の日本チームは、パスラインディフェンスというスマートな攻撃スタイルで頑張っています。成績もアップして今やアジア最強。32年ぶりの五輪出場を決めたポセイドンジャパンは、期待できます」(折山さん)

【ルール】水深2m以上あるプール内のコートで得点を競う。チーム編成は7人。試合中は常に泳いでいる状態で、ボールを取ったら30秒以内にシュートを行う。試合は8分1セットを4回、計32分間戦う。コートは、男子が縦30×横20m、女子が縦25×横20m。水球キャップは耳あてがあり、鼓膜が破れないようにプラスチックでできている。

※女性セブン2019年5月23日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

初の海外公務を行う予定の愛子さま(写真/共同通信社 )
愛子さま、インスタに投稿されたプライベート感の強い海水浴写真に注目集まる “いいね”は52万件以上 日赤での勤務をおろそかにすることなく公務に邁進
女性セブン
岐路に立たされている田久保眞紀・伊東市長(共同通信)
“田久保派”の元静岡県知事選候補者が証言する “あわや学歴詐称エピソード”「私も〈大卒〉と勝手に書かれた。それくらいアバウト」《伊東市長・学歴詐称疑惑》
NEWSポストセブン
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
「少女を島に引き入れ売春斡旋した」悪名高い“ロリータ・エクスプレス”にトランプ大統領は乗ったのか《エプスタイン事件の被害者らが「独自の顧客リスト」作成を宣言》
NEWSポストセブン
東京地裁
“史上最悪の少年犯罪”「女子高生コンクリート詰め事件」逮捕されたカズキ(仮名)が語った信じがたい凌辱行為の全容「女性は恐怖のあまり、殴られるままだった」
NEWSポストセブン
「高級老人ホーム」に入居したある70代・富裕層男性の末路とは…(写真/イメージマート)
【1500万円が戻ってこない…】「高級老人ホーム」に入居したある70代・富裕層男性の末路「経歴自慢をする人々に囲まれ、次第に疲弊して…」
NEWSポストセブン
橋幸夫さんが亡くなった(時事通信フォト)
《「御三家」橋幸夫さん逝去》最後まで愛した荒川区東尾久…体調不良に悩まされながらも参加続けていた“故郷のお祭り”
NEWSポストセブン
麻原が「空中浮揚」したとする写真(公安調査庁「内外情勢の回顧と展望」より)
《ホーリーネームは「ヤソーダラー」》オウム真理教・麻原彰晃の妻、「アレフから送金された資金を管理」と公安が認定 アレフの拠点には「麻原の写真」や教材が多数保管
NEWSポストセブン
”辞めるのやめた”宣言の裏にはある女性支援者の存在があった(共同通信)
「(市議会解散)あれは彼女のシナリオどおりです」伊東市“田久保市長派”の女性実業家が明かす田久保市長の“思惑”「市長に『いま辞めないで』と言ったのは私」
NEWSポストセブン
二刀流復帰は家族のサポートなしにはあり得なかった(getty image/共同通信)
《プールサイドで日向ぼっこ…真美子さんとの幸せ時間》大谷翔平を支える“お店クオリティの料理” 二刀流復帰後に変化した家事の比重…屋外テラスで過ごすLAの夏
NEWSポストセブン
左から広陵高校の34歳新監督・松本氏と新部長・瀧口氏
《広陵高校・暴力問題》謹慎処分のコーチに加え「残りのコーチ2人も退任」していた 中井監督、部長も退任で野球経験のある指導者は「34歳新監督のみ」 160人の部員を指導できるのか
NEWSポストセブン
鉄板焼きデートが目撃されたKing & Princeの永瀬廉、浜辺美波
《デートではお揃い服》お泊まり報道の永瀬廉と浜辺美波、「24時間テレビ」放送中に配慮が見られた“チャリT”のカラー問題
NEWSポストセブン
サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(X、時事通信フォト)
大麻成分疑いで“ガサ入れ”があったサントリー・新浪剛史元会長の超高級港区マンション「かつては最上階にカルロス・ゴーンさんも住んでいた」
NEWSポストセブン