ライフ

「ミネラルウォーターを決して飲まない」と名医が語る理由

新潟大学医学部名誉教授の岡田正彦医師

 こまめな水分補給は熱中症対策や脱水症状防止として推奨されており、外出時にペットボトル入りのミネラルウォーターを持ち歩く人は多い。これから暑くなっていくと、しきりとメディアでも水分補給の重要性が強調されることとなるだろう。

 だが「私は決して飲みません」と語るのは、新潟大学医学部名誉教授の岡田正彦医師だ。

「ペットボトル入りのミネラルウォーターを短時間に飲みすぎると、一時的に血液が薄まり、必要な栄養素や酸素が全身に行き渡らないことがあります。

 水はゼロカロリーですが、消化する過程で想像以上に胃腸や腎臓などに負担がかかり、全身に倦怠感が生じてむくみが出たり、睡眠中にこむら返りが起きるケースもある。こうした症状が進むと最悪の場合、痙攣を発症して命にかかわることがあります」(岡田医師)

 スポーツジムなどで運動した後の給水にも気をつけたい。

「よくジムなどで運動後にそれほど汗をかいていないのにペットボトルのミネラルウォーターをガブガブと飲む人がいますが、注意が必要です。私の患者でも脱水予防を注意するあまり、水分を摂りすぎて体調を壊す人が少なくありません。

 基本的に水分補給は朝昼晩の食事の時と間食のお茶などで足りるので、ミネラルウォーターのがぶ飲みは避けたほうがいいと考えます」(岡田医師)

 原因不明の倦怠感やむくみが生じたり、就寝中にこむら返りを起こすようなら、「水分の摂りすぎ」がないかを見直したい。

※週刊ポスト2019年5月17・24日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

NHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』の打ち上げに参加したベッキー
《ザックリ背面ジッパーつきドレス着用》ベッキー、大河ドラマの打ち上げに際立つ服装で参加して関係者と話し込む「充実した日々」
NEWSポストセブン
三田寛子(時事通信フォト)
「あの嫁は何なんだ」「坊っちゃんが可哀想」三田寛子が過ごした苦労続きの新婚時代…新妻・能條愛未を“全力サポート”する理由
NEWSポストセブン
雅子さまが三重県をご訪問(共同通信社)
《お洒落とは》フェラガモ歴30年の雅子さま、三重県ご訪問でお持ちの愛用バッグに込められた“美学” 愛子さまにも受け継がれる「サステナブルの心」
NEWSポストセブン
大相撲九州場所
九州場所「17年連続15日皆勤」の溜席の博多美人はなぜ通い続けられるのか 身支度は大変だが「江戸時代にタイムトリップしているような気持ちになれる」と語る
NEWSポストセブン
一般女性との不倫が報じられた中村芝翫
《芝翫と愛人の半同棲にモヤモヤ》中村橋之助、婚約発表のウラで周囲に相談していた「父の不倫状況」…関係者が明かした「現在」とは
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(共同通信/Instagramより)
《噂のパートナーNiki》この1年で変化していた山本由伸との“関係性”「今年は球場で彼女の姿を見なかった」プライバシー警戒を強めるきっかけになった出来事
NEWSポストセブン
マレーシアのマルチタレント「Namewee(ネームウィー)」(時事通信フォト)
人気ラッパー・ネームウィーが“ナースの女神”殺人事件関与疑惑で当局が拘束、過去には日本人セクシー女優との過激MVも制作《エクスタシー所持で逮捕も》
NEWSポストセブン
デコピンを抱えて試合を観戦する真美子さん(時事通信フォト)
《真美子さんが“晴れ舞台”に選んだハイブラワンピ》大谷翔平、MVP受賞を見届けた“TPOわきまえファッション”【デコピンコーデが話題】
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組・司忍組長2月引退》“竹内七代目”誕生の分岐点は「司組長の誕生日」か 抗争終結宣言後も飛び交う「情報戦」 
NEWSポストセブン
活動を再開する河下楽
《独占告白》元関西ジュニア・河下楽、アルバイト掛け持ち生活のなか活動再開へ…退所きっかけとなった騒動については「本当に申し訳ないです」
NEWSポストセブン
ハワイ別荘の裁判が長期化している
《MVP受賞のウラで》大谷翔平、ハワイ別荘泥沼訴訟は長期化か…“真美子さんの誕生日直前に審問”が決定、大谷側は「カウンター訴訟」可能性を明記
NEWSポストセブン
11月1日、学習院大学の学園祭に足を運ばれた愛子さま(時事通信フォト)
《ひっきりなしにイケメンたちが》愛子さま、スマホとパンフを手にテンション爆アゲ…母校の学祭で“メンズアイドル”のパフォーマンスをご観覧
NEWSポストセブン