今回の犯行について、岩崎の実家近くに住む近隣住民は、彼の家族構成に関係があるのではないか、と語る。電話口で怒鳴っていた“父親”とは、「実の父子ではない」という。
「隆一が小学生の時に両親が離婚し、彼だけがこの家に預けられた、と聞いています。関係は、父方の兄夫婦だとか。養子に入ったという話もあります。私たちは彼のことを“居候”と呼んでいました。
隆一の実の親が顔を見に来た記憶はないですね。彼はここに来た時から屈折していたというか、変わった子でした。『金魚鉢の金魚を見たいから』なんて言って、他人の家に勝手に侵入したことが何度もありました。高校に入ってからは引きこもっていたとかで、再び姿を見かけるようになったのは、ここ1~2年だと思います。日中はほとんど姿を見せず、深夜から早朝にかけて外出しているようでした。去年の夏には、朝の5時半頃に、近所の家に庭の木が邪魔だと怒鳴り込んだみたいで、近隣住民のなかには“クレーマー居候”なんて言う人までいました」
実家には、ほかにも岩崎と同世代の男女が暮らしていたという。
「その2人は兄夫婦の実子ですよ。隆一から見たら、“兄妹”になるのでしょうか。あの家では彼だけが実の子ではなく、居心地はよくなかったのではないか。実はその“兄”が、子供の頃、カリタス小学校に通っていたという話ですよ」(前出・近隣住民)
事件の約1時間前、岩崎に会ったという近隣住民が青ざめた表情で言う。
「家の玄関を開けた隆一が走ってきて、『おはようございます!』と笑顔で頭を下げたんです。姿を見るのは1年ぶりぐらいで、これまで挨拶なんてしなかったから驚きました。彼はリュックを背負っていたが、その中に包丁を忍ばせ事件現場に向かう途中だと思ったらゾッとしました」
再び、冒頭の会話に戻ろう。岩崎容疑者の“父親“はこう話した。
「(岩崎はふだん家に)いるような、いないようなだね。一緒に暮らしてるってもんじゃないよ。甥っ子のことはわかんないよ!」
幼い頃から“父親”として暮らしてきた相手に突き放された51才の男の理不尽な狂気は、無邪気な児童たちと保護者の罪なき命を奪った。
※女性セブン2019年6月13日号