芸能

『なつぞら』視聴率低下と否定的な声 初のピンチ訪れた理由

『なつぞら』は好調な滑り出しだったが…

 広瀬すず演じる主人公のなつが地元の北海道を離れ、東京でアニメの世界で奮闘する姿が描かれるNHK連続テレビ小説『なつぞら』。視聴率好調が続いていたが、ここ最近、異変が…。何があったのか。コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。

 * * *
 記念すべき100作目の朝ドラとして4月1日にスタートした『なつぞら』。第1週に平均視聴率22%超を記録して以降、「北海道・十勝編」が放送された第7週(5月18日)までは高水準を続けていましたが、「東京・新宿編」がはじまった第8週以降、雲行きが怪しくなっているのです。

 平均視聴率の推移を振り返ると、第1~4週は22%台と最高のスタートを切ったあと、第5週は20.7%と大幅ダウン(その理由は後述します)。第6週に21.3%と持ち直しましたが、第7週が22.1%、第8週が21.6%、第9週が20.8%と右肩下がりで、第10週も20%台に留まることが濃厚。さらにネット上のコメントを見ても、それまでの称賛一色から一転して、「面白くなくなった」「ずっと十勝でよかった」などの否定的な声が増えているのです。

 視聴率が下がり、否定的な声が増えている主な理由は、「物語の舞台が北海道から東京に変わり、同時に登場人物がガラッと変わった」から。これまでの舞台と登場人物に愛着を持つ人の多さが、皮肉にも現在のピンチを招いているようです。

 ただ、月~土曜の週6話を半年間放送する長丁場の朝ドラには、このような舞台と登場人物の変更はつきもの。そもそも変更にはネガティブな面よりも、「マンネリを避け、活性化させる」というポジティブな狙いがあり、制作サイドにとっては腕の見せどころです。

 たとえば、朝ドラの前2作を振り返ると、『半分、青い。』と『まんぷく』は舞台の変更を繰り返しても、否定的な声こそあったものの、大きく視聴率を落とすことはありませんでした。『半分、青い。』は舞台が変わっても地元・岐阜の人々を絡めていましたし、『まんぷく』もヒロインの母や姉夫婦などのコアメンバーを頻繁に登場させるなどの工夫で、視聴者に“〇〇ロス”という寂しさを感じさせなかったのです。

関連記事

トピックス

谷本容疑者の勤務先の社長(右・共同通信)
「面接で『(前科は)ありません』と……」「“虚偽の履歴書”だった」谷本将志容疑者の勤務先社長の怒り「夏季休暇後に連絡が取れなくなっていた」【神戸・24歳女性刺殺事件】
NEWSポストセブン
(写真/共同通信)
《神戸マンション刺殺》逮捕の“金髪メッシュ男”の危なすぎる正体、大手損害保険会社員・片山恵さん(24)の親族は「見当がまったくつかない」
NEWSポストセブン
列車の冷房送風口下は取り合い(写真提供/イメージマート)
《クーラーの温度設定で意見が真っ二つ》電車内で「寒暖差で体調崩すので弱冷房車」派がいる一方で、”送風口下の取り合い”を続ける汗かき男性は「なぜ”強冷房車”がないのか」と求める
NEWSポストセブン
アメリカの女子プロテニス、サーシャ・ヴィッカリー選手(時事通信フォト)
《大坂なおみとも対戦》米・現役女子プロテニス選手、成人向けSNSで過激コンテンツを販売して海外メディアが騒然…「今まで稼いだ中で一番楽に稼げるお金」
NEWSポストセブン
ジャスティン・ビーバーの“なりすまし”が高級クラブでジャックし出禁となった(X/Instagramより)
《あまりのそっくりぶりに永久出禁》ジャスティン・ビーバー(31)の“なりすまし”が高級クラブを4分27秒ジャックの顛末
NEWSポストセブン
愛用するサメリュック
《『ドッキリGP』で7か国語を披露》“ピュアすぎる”と話題の元フィギュア日本代表・高橋成美の過酷すぎる育成時代「ハードな筋トレで身長は低いまま、生理も26歳までこず」
NEWSポストセブン
「舌出し失神KO勝ち」から42年後の真実(撮影=木村盛綱/AFLO)
【追悼ハルク・ホーガン】無名のミュージシャンが「プロレスラーになりたい」と長州力を訪問 最大の転機となったアントニオ猪木との出会い
週刊ポスト
野生のヒグマの恐怖を対峙したハンターが語った(左の写真はサンプルです)
「奴らは6発撃っても死なない」「猟犬もビクビクと震え上がった」クレームを入れる人が知らない“北海道のヒグマの恐ろしさ”《対峙したハンターが語る熊恐怖体験》
NEWSポストセブン
大谷が購入したハワイの別荘に関する訴訟があった(共同通信)
「オオタニは代理人を盾に…」黒塗りの訴状に記された“大谷翔平ビジネスのリアル”…ハワイ25億円別荘の訴訟騒動、前々からあった“不吉な予兆”
NEWSポストセブン
話題を集めた佳子さま着用の水玉ワンピース(写真/共同通信社)
《夏らしくてとても爽やかとSNSで絶賛》佳子さま“何年も同じ水玉ワンピースを着回し”で体現する「皇室の伝統的な精神」
週刊ポスト
ヒグマの親子のイメージ(時事通信)
《駆除個体は名物熊“岩尾別の母さん”》地元で評判の「大人しいクマ」が人を襲ったワケ「現場は“アリの巣が沢山出来る”ヒヤリハット地点だった」【羅臼岳ヒグマ死亡事故】
NEWSポストセブン
真美子さんが信頼を寄せる大谷翔平の代理人・ネズ・バレロ氏(時事通信)
《“訴訟でモヤモヤ”の真美子さん》スゴ腕代理人・バレロ氏に寄せる“全幅の信頼”「スイートルームにも家族で同伴」【大谷翔平のハワイ別荘訴訟騒動】
NEWSポストセブン