ライフ

赤い大便が出た場合 潰瘍性大腸炎や大腸がんの可能性も

「うんこ」で病気がわかる

 大便の色は、数々の病気リスクを伝える貴重な健康のバロメーターとなる。茶色いはずの大便の色がさらに濃くなり、真っ黒でドロリとしたものが排泄されたら、要注意だ。

「うんち博士」の異名をとる理化学研究所イノベーション推進センターの辨野(べんの)義己研究員によれば、これは大腸より上の消化器官、胃や十二指腸で出血している可能性があり、胃がんや胃潰瘍、十二指腸潰瘍の疑いがあるという。

 反対に大便が白っぽくなった時も、病気の危険性が潜んでいる。胆汁が正常に作用していない可能性があるからだ。

 大便研究の第一人者で、おおたけ消化器内科クリニック院長の大竹真一郎氏は、見るからに真っ白な場合は胆石や胆管がんが原因で胆管が詰まっている可能性があると話す。

 また、赤い大便が出た時は、肛門に近い部位で出血している可能性が高い。最も考えられる原因は痔による出血だが、「どうせ痔だろう」と決めつけてしまうのは極めて危険だという。

「便器まで真っ赤になるほどの出血がある場合、大腸がんの可能性があります。血便や下血に加えて、下痢、残便感といった症状を伴うことが多いのも大腸がんの特徴です。これらの症状に当てはまる場合は、急いで内視鏡検査を受けることを勧めます」(大竹氏)

 安倍首相が患ったことで知られる「潰瘍性大腸炎」も、便潜血が特徴のひとつ。長期間にわたる下痢が伴う場合は、こちらの病気の可能性もある。

「潰瘍性大腸炎の平均発症年齢は25歳といわれますが、実は2番目に多いのは60歳頃。80歳で初めて発症したケースもあるので若い人の病気と考えず、少しでも気になれば検査を受けましょう」(同前)

大便の硬さの7段階、要チェック!

大便の硬さの7段階、要チェック!

※週刊ポスト2019年7月5日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

ビエンチャン中高一貫校を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月19日、撮影/横田紋子)
《生徒たちと笑顔で交流》愛子さま、エレガントなセパレート風のワンピでラオスの学校を訪問 レース生地と爽やかなライトブルーで親しみやすい印象に
NEWSポストセブン
鳥取の美少女として注目され、高校時代にグラビアデビューを果たした白濱美兎
【名づけ親は地元新聞社】「全鳥取県民の妹」と呼ばれるグラドル白濱美兎 あふれ出る地元愛と東京で気づいた「県民性の違い」
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
“関東球団は諦めた”去就が注目される前田健太投手が“心変わり”か…元女子アナ妻との「家族愛」と「活躍の機会」の狭間で
NEWSポストセブン
ラオスを公式訪問されている天皇皇后両陛下の長女・愛子さまラオス訪問(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《何もかもが美しく素晴らしい》愛子さま、ラオスでの晩餐会で魅せた着物姿に上がる絶賛の声 「菊」「橘」など縁起の良い柄で示された“親善”のお気持ち
NEWSポストセブン
『ルポ失踪 逃げた人間はどのような人生を送っているのか?』(星海社新書)を9月に上梓したルポライターの松本祐貴氏
『ルポ失踪』著者が明かす「失踪」に魅力を感じた理由 取材を通じて「人生をやり直そうとするエネルギーのすごさに驚かされた」と語る 辛い時は「逃げることも選択肢」と説く
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信フォト)
オフ突入の大谷翔平、怒涛の分刻みCM撮影ラッシュ 持ち時間は1社4時間から2時間に短縮でもスポンサーを感激させる強いこだわり 年末年始は“極秘帰国計画”か 
女性セブン
10月に公然わいせつ罪で逮捕された草間リチャード敬太被告
《グループ脱退を発表》「Aぇ! group」草間リチャード敬太、逮捕直前に見せていた「マスク姿での奇行」 公然わいせつで略式起訴【マスク姿で周囲を徘徊】
NEWSポストセブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《巨人の魅力はなんですか?》争奪戦の前田健太にファンが直球質問、ザワつくイベント会場で明かしていた本音「給料面とか、食堂の食べ物がいいとか…」
NEWSポストセブン
65歳ストーカー女性からの被害状況を明かした中村敬斗(時事通信フォト)
《恐怖の粘着メッセージ》中村敬斗選手(25)へのつきまといで65歳の女が逮捕 容疑者がインスタ投稿していた「愛の言葉」 SNS時代の深刻なストーカー被害
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
「はい!お付き合いしています」水上恒司(26)が“秒速回答、背景にあった恋愛哲学「ごまかすのは相手に失礼」
NEWSポストセブン
三田寛子と能條愛未は同じアイドル出身(右は時事通信)
《梨園に誕生する元アイドルの嫁姑》三田寛子と能條愛未の関係はうまくいくか? 乃木坂46時代の経験も強み、義母に素直に甘えられるかがカギに
NEWSポストセブン
大谷翔平選手、妻・真美子さんの“デコピンコーデ”が話題に(Xより)
《大谷選手の隣で“控えめ”スマイル》真美子さん、MVP受賞の場で披露の“デコピン色ワンピ”は入手困難品…ブランドが回答「ブティックにも一般のお客様から問い合わせを頂いています」
NEWSポストセブン