ビジネス

上場企業の早期退職者募集 今年は1万人規模になる可能性も

日本航空も大規模なリストラを行った企業の1つ(時事通信フォト)

 損害保険大手の「損保ジャパン日本興亜」が、2020年度末までに従業員の15%に相当する4000人規模の人員削減を行なうと報じられた。自動運転技術の進歩などにより将来的な収入減が見込まれるためで、定型業務の自動化やITシステムの導入によって業務効率化を図るという。

 損保ジャパンのケースでは、親会社の「SOMPOホールディングス」傘下にある生命保険事業などに人員を振り分け、希望退職者の募集は行なわないという。だが、世間にはリストラの波が着実に押し寄せつつある。

 企業の信用調査をもとに、データベース事業などを行なう東京商工リサーチ情報本部の坂田芳博氏が解説する。

「当社は2000年から上場企業約3700社を対象とした『希望・早期退職者募集状況』の調査を行なっています。募集を実施した企業の数はITバブル崩壊後の2002年に200社、リーマンショック後の2009年には191社を記録しました。

 その後は減少傾向にあり、2018年は調査開始以来最少の12社でしたが、今年に入って一転しています。5月13日の段階で16社とすでに昨年を超えており、全体で1万人規模になる可能性があります。

 世間では人手不足が叫ばれていますが、それは飲食や介護といった業界や、非正規雇用を前提とした話。高給の正社員を抱える大手企業では、人員削減を検討しているところが少なくない」

関連キーワード

関連記事

トピックス

NHK中川安奈アナウンサー(本人のインスタグラムより)
《広島局に突如登場》“けしからんインスタ”の中川安奈アナ、写真投稿に異変 社員からは「どうしたの?」の声
NEWSポストセブン
カラオケ大会を開催した中条きよし・維新参院議員
中条きよし・維新参院議員 芸能活動引退のはずが「カラオケ大会」で“おひねり営業”の現場
NEWSポストセブン
コーチェラの出演を終え、「すごく刺激なりました。最高でした!」とコメントした平野
コーチェラ出演のNumber_i、現地音楽関係者は驚きの称賛で「世界進出は思ったより早く進む」の声 ロスの空港では大勢のファンに神対応も
女性セブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン
元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
襲撃翌日には、大分で参院補選の応援演説に立った(時事通信フォト)
「犯人は黙秘」「動機は不明」の岸田首相襲撃テロから1年 各県警に「専門部署」新設、警備強化で「選挙演説のスキ」は埋められるのか
NEWSポストセブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
5月31日付でJTマーヴェラスから退部となった吉原知子監督(時事通信フォト)
《女子バレー元日本代表主将が電撃退部の真相》「Vリーグ優勝5回」の功労者が「監督クビ」の背景と今後の去就
NEWSポストセブン