日産、東芝、ソニー、東電、電通ほか、リストラ実施企業の業績変化

 人件費という最大の“コスト”をカットするリストラは、企業経営側から見れば“即効性”のある対策であることは確かだ。だが、決してその後の企業の成長を約束するものではない。目先の改善を求めた結果、“流れた血”が報われなかったケースも数多い。

 人員整理という直接的な手段でなくとも、メガバンクなどでは“入り口”である新入社員の採用抑制などを通して、人員削減を図っている。その流れは、ますます進むと予想される。

「上場企業の希望・早期退職者募集は、経営不振を原因とする『リストラ型』だけではなく、業績好調な企業が成長分野への事業転換を図るために余裕のあるうちに人員適正化を進める『先行実施型』も増えていくと見られます。今後も2つの型を合わせた実施企業数は増えていく可能性があります」(前出・坂田氏)

 リストラの「成功と失敗」の検証は、すぐにできるものではないが、多くの従業員を抱える大企業の場合、それによって人生設計の大修正を迫られる人が増える。だからこそ、経営陣には、長い目で見た“リストラ後の経営戦略”が求められる。

JT、いすゞほか、リストラ実施企業の業績変化

関電工、オムロンほか、リストラ実施企業の業績変化

※週刊ポスト2019年7月19・26日号

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