ドラマ、映画に活躍する安田顕
彼らの強みは演技力、存在感に加え、独自の魅力があること。それは地元での活動時代から培った「面白ユニット」とドラマでの顔のギャップである。
地元北海道では熱烈ファンが多い『ハナタレナックス』などバラエティーで大人気となり、全国区となってからは、『さんまのまんま』で爆笑トークを繰り広げ、あの『SMAP×SMAP』では、5人対5人で卓球対決。この段階では、若いんだか、おじさんなんだかよくわからない(ちなみに一番いかつい顔の音尾が一番年下)なんなのこの面白ユニットは?という印象だった。
しかし、その後は各人シリアスな役も増え、音尾は日曜劇場『陸王』で目を血走らせたマラソンコーチ、安田も『重版出来!』ではヒロインに嫌味を連発するしましまシャツのマンガ編集者などの役で登場。面白顔も見ているだけに、怖い顔や嫌な顔をしたときのギャップがすごい。
『ノーサイド・ゲーム』の大泉洋は、大雨の中でスーツのままタックルして転倒したり、なぜかまわしをつけて相撲までする大奮闘。回想シーンで、若作り大学生で出てきて笑ってしまったが、その君嶋はがり勉学生で笑顔もなし。大泉は今のところこのドラマでは全編大真面目顔なのだ。日曜劇場の前作『集団左遷!!』は、福山雅治の数々の顔芸が話題になった分、大泉洋は自らの顔芸は封印しているのかもしれない。
北海道での仕事を中心にしている森崎が同じ日曜劇場『下町ロケット』で無人トラクター開発に挑む主人公(阿部寛)の盟友役で出演したことも記憶に残る。あまりドラマに出ていない森崎は貴重な存在として、今後、ここ一番で起用される可能性は高い。常にどこかに出ているTEAM NACS。今や日本のドラマの何割かは、彼らが回しているのである。