国内

安倍首相嫌いの朝日新聞 誤報で赤っ恥の上に塩を送る結果に

候補者の応援演説で気勢を上げる安倍晋三首相=11日(写真/時事通信フォト)

 選挙戦さなかの7月9日、政府はハンセン病訴訟で差別に苦しめられた元患者家族への国の賠償を命じた熊本地裁判決を受け入れて控訴しない方針を表明し、「患者・元患者とその家族の方々が強いられてきた苦痛と困難に対し、政府として改めて深く反省し、心からおわび申し上げる」という首相談話を発表(12日)した。

 野党からも「評価し、率直に歓迎したい」(玉木雄一郎・国民民主党代表)という声があがり、「選挙で安倍のポイントになった」(野党幹部)とされる。

 皮肉なことに、この控訴断念をクローズアップさせたのが朝日新聞の誤報をめぐるドタバタだった。

〈ハンセン病家族訴訟 控訴へ〉

 朝日は7月9日付朝刊1面トップで大きく報じ、国が控訴断念を表明すると「誤った記事を掲載したことをおわびします」という政治部長名の釈明と訂正記事を掲載したが、問題になったのは〈首相の意向を知りうる政権幹部に取材した結果、政府が控訴する方針は変わらないと判断しました〉と誤報の経緯を説明した内容だった。

 朝日が指摘した「政権幹部」とみられているのが菅義偉官房長官だった。前日夜、朝日ほか数社の記者が菅氏と囲み取材を行ない、そこで菅氏が控訴を否定しなかったことから、朝日は「控訴へ」と打ち、それを読んだ安倍晋三首相が急遽、控訴断念を決めたという“官邸に嵌められた”説が広がったのだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

中村雅俊が松田優作との思い出などを振り返る(撮影/塩原 洋)
《中村雅俊が語る“俺たちの時代”》松田優作との共演を振り返る「よく説教され、ライブに来ては『おまえ歌をやめろよ』と言われた」
週刊ポスト
レフェリー時代の笹崎さん(共同通信社)
《人喰いグマの襲撃》犠牲となった元プロレスレフェリーの無念 襲ったクマの胃袋には「植物性のものはひとつもなく、人間を食べていたことが確認された」  
女性セブン
大谷と真美子夫人の出勤ルーティンとは
《真美子さんとの出勤ルーティン》大谷翔平が「10万円前後のセレブ向けベビーカー」を押して球場入りする理由【愛娘とともにリラックス】
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる(秋田県上小阿仁村の住居で発見されたクマのおぞましい足跡「全自動さじなげ委員会」提供/PIXTA)
「飼い犬もズタズタに」「車に爪あとがベタベタと…」空腹グマがまたも殺人、遺体から浮かび上がった“激しい殺意”と数日前の“事故の前兆”《岩手県・クマ被害》
NEWSポストセブン
「秋の園遊会」でペールブルーを選ばれた皇后雅子さま(2025年10月28日、撮影/JMPA)
《洋装スタイルで魅せた》皇后雅子さま、秋の園遊会でペールブルーのセットアップをお召しに 寒色でもくすみカラーで秋らしさを感じさせるコーデ
NEWSポストセブン
11歳年上の交際相手に殺害されたとされるチャンタール・バダルさん(21)。千葉のビジネス専門学校へ入学しようと考えていたという
「『彼女がめっちゃ泣いていた』と相談を…」“背が低くておとなしい”浅香真美容疑者(32)と“ハンサムな弟”バダルさん(21)の「破局トラブル」とは《刺されたネパール人の兄が証言》
チャリティーバザーを訪問された秋篠宮家・次女の佳子さま(2025年10月28日、撮影/JMPA)
《4年会えていない姉への思いも?》佳子さま、8年前に小室眞子さんが着用した“お下がり”ワンピで登場 民族衣装のようなデザインにパールをプラスしてエレガントに
NEWSポストセブン
約2時間30分のインタビューで語り尽くした西岡さん
フジテレビ倍率2500倍、マンション購入6.2億円…異色の経歴を持つ元アナ西岡孝洋が明かす「フジテレビの看板を下ろしたかった」本当のワケ
NEWSポストセブン
佳子さまの“着帽なし”の装いが物議を醸している(写真/共同通信社)
「マナーとして大丈夫なのか」と心配の声も…佳子さま“脱帽ファッション”に込められた「姉の眞子さんから受け継ぐ」日本の伝統文化への思い
週刊ポスト
医師がおすすめ!ウイルスなどの感染症対策に大切なこととは…?(写真はイメージです)
感染予防の新常識は「のどを制するものが冬を制する」 風邪の季節に注意すべき“のど乾燥スパイラル”とは?
NEWSポストセブン
真美子さんが“奥様会”の写真に登場するたびに話題に(Instagram /時事通信フォト)
《ピチピチTシャツをデニムジャケットで覆って》大谷翔平の妻・真美子さん「奥様会」での活動を支える“元モデル先輩ママ” 横並びで笑顔を見せて
NEWSポストセブン
クマによる被害が相次いでいる(左・イメージマート)
《男女4人死傷の“秋田殺人グマ”》被害者には「顔に大きく爪で抉られた痕跡」、「クラクションを鳴らしたら軽トラに突進」目撃者男性を襲った恐怖の一幕
NEWSポストセブン