ライフ

埼玉県熊谷市「かき氷の聖地」が一年中ファンを魅了する仕掛け

「慈げん」のかき氷がファンを魅了し続けるワケは(ザ・りんご)

 多くのかき氷好きたちに「最高峰」「聖地」と呼ばれ、「一度は行ってみたい店」と賞賛されている店が埼玉県熊谷市にある。その店の名は、「かき氷屋慈げん」。店主の宇田川和孝氏は「かき氷界の神」「かき氷の人間国宝」と称され、ライバルであるはずの同業のかき氷店店主からも「かき氷店は年に一度、慈げんしか行かない」と言わせしめる。実際、同店では、10時の開店前に一日の整理券を配り終わってしまうことも少なくない。冬場でも客足は途絶えず、遠方の客は前泊して整理券を争奪する人もいるという。

 かき氷を愛する人たちがなぜこれほど熱狂し、押し寄せるのか。他の店にはない慈げんのこだわりについては、宇田川氏の著書『真夏も雪の日もかき氷おかわり!』に詳しい。以下、同書の中の宇田川氏の言葉を紐解きつつ、「かき氷の聖地」の秘密に迫る。

◆特にかき氷好きだったわけではない

 宇田川氏は2000年に慈げんを開業。当初は、「フライ」というお好み焼きに似た、熊谷の郷土料理を出す店として始まった。店の転機は6年目にやってきた。宇田川氏は次のように語っている。

「熊谷市が、暑い夏のクールダウン対策のひとつとして、『雪くま』というプロジェクトを始めたのが2006年のこと。発足に合わせて、行政の若手の方から声をかけていただき、「雪くまのれん会」の会長を引き受けることになりました。『雪くま』は、熊谷の水からできた氷を使い、ふわふわと雪のように柔らかく削ったかき氷。雪くまに参画する店舗は、さらに各店オリジナルのシロップを使うことが条件でした」(宇田川氏・以下同)

関連記事

トピックス

東京都慰霊堂を初めて訪問された天皇皇后両陛下と長女・愛子さま(2025年10月23日、撮影/JMPA)
《母娘の追悼ファッション》皇后雅子さまは“縦ライン”を意識したコーデ、愛子さまは丸みのあるアイテムでフェミニンに
NEWSポストセブン
2023年に結婚を発表したきゃりーぱみゅぱみゅと葉山奨之
「傍聴席にピンク髪に“だる着”姿で現れて…」きゃりーぱみゅぱみゅ(32)が法廷で見せていた“ファッションモンスター”としての気遣い
NEWSポストセブン
渡邊渚さんの最新インタビュー
渡邊渚さんが綴る「PTSDになった後に気づいたワーク・ライフ・バランスの大切さ」「トップの人間が価値観を他者に押しつけないで…」
NEWSポストセブン
女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKI(右/インスタグラムより)
《趣里が待つ自宅に帰れない…》三山凌輝が「ネトフリ」出演で超大物らと長期ロケ「なぜこんなにいい役を?」の声も温かい眼差しで見守る水谷豊
NEWSポストセブン
ルーヴル美術館での世紀の強奪事件は瞬く間に世界を駆け巡った(Facebook、HPより)
《顔を隠した窃盗団4人組》ルーブル美術館から総額155億円を盗んだ“緊迫の4分間”と路上に転がっていた“1354個のダイヤ輝く王冠”、地元紙は「アルセーヌ・ルパンに触発されたのだろう」
NEWSポストセブン
活動休止状態が続いている米倉涼子
《自己肯定感が低いタイプ》米倉涼子、周囲が案じていた“イメージと異なる素顔”…「自分を追い込みすぎてしまう」
NEWSポストセブン
松田聖子のモノマネ第一人者・Seiko
《ステージ4の大腸がんで余命3か月宣告》松田聖子のものまねタレント・Seikoが明かした“がん治療の苦しみ”と“生きる希望” 感激した本家からの「言葉」
NEWSポストセブン
“ムッシュ”こと坂井宏行さんにインタビュー(時事通信フォト)
《僕が店を辞めたいわけじゃない》『料理の鉄人』フレンチの坂井宏行が明かした人気レストラン「ラ・ロシェル南青山」の閉店理由、12月末に26年の歴史に幕
NEWSポストセブン
森下千里衆院議員(共同通信社)
《四つん這いで腰を反らす女豹ポーズに定評》元グラドル・森下千里氏「政治家になりたいなんて聞いたことがない」実親も驚いた大胆転身エピソード【初の政務三役就任】
NEWSポストセブン
ナイフで切りつけられて亡くなったウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(Instagramより)
《19年ぶりに“死刑復活”の兆し》「突然ナイフを取り出し、背後から喉元を複数回刺した」米・戦火から逃れたウクライナ女性(23)刺殺事件、トランプ大統領が極刑求める
NEWSポストセブン
『酒のツマミになる話』に出演する大悟(時事通信フォト)
『酒のツマミになる話』が急遽差し替え、千鳥・大悟の“ハロウィンコスプレ”にフジ幹部が「局の事情を鑑みて…」《放送直前に混乱》
NEWSポストセブン
『週刊文春』によって密会が報じられた、バレーボール男子日本代表・高橋藍と人気セクシー女優・河北彩伽(左/時事通信フォト、右/インスタグラムより)
「近いところから話が漏れたんじゃ…」バレー男子・高橋藍「本命交際」報道で本人が気にする“ほかの女性”との密会写真
NEWSポストセブン