米ノースショア大学の論文は、前立腺がんを外科手術で治療した患者の79~88%に何らかのED症状が生じたと指摘する。1年前に前立腺がんを患ったB氏(68)も後悔の日々を送る。

「『早く取ったほうがいい』と医師に勧められて摘出手術を受けましたが、手術を受けた直後から尿漏れを起こすようになりオムツが欠かせなくなりました。それまでは、“俺はまだまだ元気だぞ”と思っていたのに、手術を受けてからガラリと生活が変わってしまった……」

◆「切らない道」の模索も必要

 5年生存率は公表されていないが、3年生存率で84.4%(全期)の喉頭がんも、治療選択の影響が大きながんだ。がんに詳しいナビタスクリニック川崎の谷本哲也医師は「大手術はできるだけ避けるべき」と指摘する。

「喉頭がんは比較的高い生存率が見込めますが、外科的手術で患部を含め喉頭をすべて摘出すると声が出なくなるうえ、食道の一部を取り除く必要があり、生活に大きな影響が出ます。

 早期(0~II期)の場合は内視鏡手術や放射線治療などでできるだけ身体への負担を減らし、進行がん(III~IV期)の場合でも放射線や抗がん剤治療を組み合わせて、喉頭を残せるように主治医と相談すべき。高齢の患者は、大手術が成功しても肺炎などの術後合併症で逆に寿命が縮まる可能性があります」

 ここまで見てきたがんは、大まかにいえば、生存率が高いステージでは「切らない選択肢」が存在する傾向があったが、やや異なるのが、日本人が罹患するがんの1位で、年間約5万人が亡くなる大腸がんだ。

関連記事

トピックス

(時事通信フォト)
文化勲章受章者を招く茶会が皇居宮殿で開催 天皇皇后両陛下は王貞治氏と野球の話題で交流、愛子さまと佳子さまは野沢雅子氏に興味津々 
女性セブン
相次ぐクマ被害のために、映画ロケが中止に…(左/時事通信フォト、右/インスタグラムより)
《BE:FIRST脱退の三山凌輝》出演予定のクマ被害テーマ「ネトフリ」作品、“現状”を鑑みて撮影延期か…復帰作が大ピンチに
NEWSポストセブン
雅子さま(2025年10月28日、撮影/JMPA
【天皇陛下とトランプ大統領の会見の裏で…】一部の記者が大統領専用車『ビースト』と自撮り、アメリカ側激怒であわや外交問題 宮内庁と外務省の連携ミスを指摘する声も 
女性セブン
名古屋事件
【名古屋主婦殺害】長らく“未解決”として扱われてきた事件の大きな転機となった「丸刈り刑事」の登場 針を通すような緻密な捜査でたどり着いた「ソフトテニス部の名簿」 
女性セブン
今年の6月に不倫が報じられた錦織圭(AFP時事)
《世界ランキング急落》プロテニス・錦織圭、“下部大会”からの再出発する背景に不倫騒と選手生命の危機
NEWSポストセブン
「運転免許証偽造」を謳う中国系業者たちの実態とは
《料金は1枚1万円で即発送可能》中国人観光客向け「運転免許証偽造」を謳う中国系業者に接触、本物との違いが判別できない精巧な仕上がり レンタカー業者も「見破るのは困難」
週刊ポスト
各地でクマの被害が相次いでいる(左/時事通信フォト)
《空腹でもないのに、ただただ人を襲い続けた》“モンスターベア”は捕獲して山へ帰してもまた戻ってくる…止めどない「熊害」の恐怖「顔面の半分を潰され、片目がボロり」
NEWSポストセブン
カニエの元妻で実業家のキム・カーダシアン(EPA=時事)
《金ピカパンツで空港に到着》カニエ・ウエストの妻が「ファッションを超える」アパレルブランド設立、現地報道は「元妻の“攻めすぎ下着”に勝負を挑む可能性」を示唆
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さんの胸キュンワンシーンが話題に(共同通信社)
《真美子さんがウインク》大谷翔平が参加した優勝パレード、舞台裏でカメラマンが目撃していた「仲良し夫婦」のキュンキュンやりとり
NEWSポストセブン
兵庫県宝塚市で親族4人がボーガンで殺傷された事件の発生時、現場周辺は騒然とした(共同通信)
「子どもの頃は1人だった…」「嫌いなのは母」クロスボウ家族殺害の野津英滉被告(28)が心理検査で見せた“家族への執着”、被害者の弟に漏らした「悪かった」の言葉
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
“最もクレイジーな乱倫パーティー”を予告した金髪美女インフルエンサー(26)が「卒業旅行中の18歳以上の青少年」を狙いオーストラリアに再上陸か
NEWSポストセブン
大谷翔平選手と妻・真美子さん
「娘さんの足が元気に動いていたの!」大谷翔平・真美子さんファミリーの姿をスタジアムで目撃したファンが「2人ともとても機嫌が良くて…」と明かす
NEWSポストセブン