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令和改元 明治記念館と迎賓館赤坂離宮のツアーが人気

明治記念館の本館玄関車寄せ(写真提供/明治記念館)

 令和が始まり、新天皇が即位されてはや3か月。「今年は、例年以上に皇室行事が多いため。中高年や女性中心に関連ツアーが人気です」と、1都3県や都心での日帰り旅行に特化したツアーが人気の旅行会社『ポケットカルチャー(以下、ポケカル)』の広報担当者は言う。

 同社では、5月に一般参賀日帰りプランを実施したほか、10月22日に祝賀御列の儀(ご即位パレード)を見学する日帰りプランも発売中で盛況だ。

 なかでも、人気が高いという明治記念館と迎賓館赤坂離宮の2か所を巡るツアーにさっそく参加してみた。

 午前11時20分。集合場所のJR信濃町駅(東京)に、30~80代の参加者が集合。中高年や女性が多い。

「ヴェルサイユ宮殿は遠いので、せめて迎賓館に行こうと調べてみたら、ツアーがあるのを知り、個人で行くより便利で安心して楽しめそうだったので参加しました」と話すのは、山梨から来た女性3人組。

 行程は、11時半に出発し、明治記念館で昼食後、迎賓館赤坂離宮へタクシー移動、15時には現地解散という手軽さだ。

 明治記念館の本館は、赤坂仮皇居の御会食所として明治14年に建てられ、大日本帝国憲法草案審議の御前会議も開かれたゆかりの地。入口に「憲法記念館」の石碑があるのもそのためだ。

 そこからタクシーで約5分の距離にある迎賓館赤坂離宮は、明治以降の建造物で初の国宝に指定された日本の洋館の最高峰。嘉仁皇太子(のちの大正天皇)の東宮御所として建てられたものだ。

 記者は中学の修学旅行以来の訪問だったが、国宝ゆえスマホを出すのも壁タッチも禁止の見学はドキドキの連続。

 迎賓館赤坂離宮で注目すべきは、トランプ米大統領来日時に晩餐会が開かれた花鳥の間。壁に30枚ほど飾られた七宝焼の花鳥画は必見だ。

「これは、下絵は渡辺省亭(せいてい)、七宝焼制作は濤川惣助(なみかわそうすけ)によるもので、制作当時の色合いを保っている傑作です。1枚7000万円は下りません」

 そんなガイドさんの肉声によるイヤホンガイドを聞いた瞬間、「お~総額21億円!」と参加者からどよめきが。

 3年前から通年で一般公開され、最も格式高い朝日の間も今年4月より再公開。駆け足で1時間足らずの見学だったが、ロイヤル気分は存分に堪能できた。

【明治記念館】
 明治神宮外苑の一角にある明治記念館は、明治神宮の総合結婚式場として昭和22年に開館。その中心となる本館の建物は、明治14年、当時の赤坂仮皇居の別殿として建てられたもの。瓦屋根やふすまの把手、マントルピースなどに当時の面影を感じることができる。また、一面緑の芝生に覆われた1000坪もの広大な庭園も一見の価値あり。館内にはレストランも併設され、庭園を眺めての食事も楽しめる。

住所:東京都港区元赤坂2-2-23
営業時間:9~19時 ※レストランは店舗によって異なる
定休日:無休(年末年始一部休みあり)

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