国内

芥川賞選考委山田詠美氏、古市憲寿氏に「これからも頑張って」

最近の芥川賞事情についても言及した山田詠美さんと中川淳一郎さん

 8月5日、東京・下北沢の本屋B&Bで、作家・山田詠美さんと、ネットニュース編集者の中川淳一郎さん、そして中川さんの元上司である博報堂ケトルの嶋浩一郎さんによるトークイベントが開催された。中川さんの依頼に応えて実現した一夜限りのこのイベントは、題して「今の世の中に言いたいこと、ぶちまけます」。2時間にわたる鼎談の中で、「なっとらん、ドーン!」と机を叩いた事柄とは? 話は芥川賞のことに…。

◆古市憲寿氏が芥川賞を受賞する日は来ない?

 お酒を飲みながら進んだ、このイベント。杯を重ねるにつれて話題は「なっとらん、ドーン!」と言いたくなる最近の芥川賞事情へ。選考委員を16年間務めてきた山田さんの目に、最近の芥川賞にまつわる騒動のアレコレはどう映っているのか?

嶋:ところで芥川賞選考委員の山田さんから見て、社会学者の古市憲寿くんの小説はどうですか? すでにもう2回も芥川賞の候補に挙がってますけど。

山田:私に古市くんの悪口を言わせようとしてるでしょ(笑い)。

中川:古市さん、前回の芥川賞の結果発表前に『とくダネ!』(フジテレビ系)に出て金屏風の前で受賞会見シミュレーションとかやってて楽しそうでしたよね(笑い)。あれ見ました?

山田:見ました。でも注目されてる人が受賞の発表の前に大騒ぎされるのって、昔からずっとよくあることなんですよ。あれはまあ調子に乗ってるんだな、って思うくらいでしょうがないでしょ。でも落選後に、選考委員の会見を恣意的に切り取って、「あの選考委員がいるから受賞できなかった」みたいな編集をしたのはいただけないな。

 今回の芥川賞候補になった作品も前作よりはうまかったんですよ。でも参考文献に小説が載っていて、そっちを読んでみたら古市くんのよりもずっと面白いの。さらに、これは選評でも書きましたが、古市くんがしてることは模倣よりももっと看過出来ないたぐいのことなんですね。

中川:じゃあ何でそのような作品がノミネートされるんですかね?

山田:知らないよ。文春が悪いんじゃないの(笑い)。

関連記事

トピックス

遠野なぎこ(Instagramより)
《愛するネコは無事発見》遠野なぎこが明かしていた「冷房嫌い」 夏でもヒートテックで「眠っている間に脱水症状」も 【遺体の身元確認中】
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
「佳子さまは大学院で学位取得」とブラジル大手通信社が“学歴デマ報道”  宮内庁は「全報道への対応は困難。訂正は求めていません」と回答
NEWSポストセブン
米田
「元祖二刀流」の米田哲也氏が大谷翔平の打撃を「乗っているよな」と評す 缶チューハイ万引き逮捕後初告白で「巨人に移籍していれば投手本塁打数は歴代1位だった」と語る
NEWSポストセブン
花田優一が語った福田典子アナへの“熱い愛”
《福田典子アナへの“熱い愛”を直撃》花田優一が語った新恋人との生活と再婚の可能性「お互いのリズムで足並みを揃えながら、寄り添って進んでいこうと思います」
週刊ポスト
麻辣湯を中心とした中国発の飲食チェーン『楊國福』で撮影された動画が物議を醸している(HP/Instagramより)
〈まさかスープに入れてないよね、、、〉人気の麻辣湯店『楊國福』で「厨房の床で牛骨叩き割り」動画が拡散、店舗オーナーが語った実情「当日、料理長がいなくて」
NEWSポストセブン
生成AIを用いた佳子さまの動画が拡散されている(時事通信フォト)
「佳子さまの水着姿」「佳子さまダンス」…拡散する生成AI“ディープフェイク”に宮内庁は「必要に応じて警察庁を始めとする関係省庁等と対応を行う」
NEWSポストセブン
まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト
50歳で「アンパンマン」を描き始めたやなせたかし氏(時事通信フォト)
《巨大なアンパンマン経済圏》累計市場規模は約6.6兆円…! スパイダーマンやバットマンより稼ぎ出す背景に「ミュージアム」の存在
NEWSポストセブン
保護者を裏切った森山勇二容疑者
盗撮逮捕教師“リーダー格”森山勇二容疑者在籍の小学校は名古屋市内で有数の「性教育推進校」だった 外部の団体に委託して『思春期セミナー』を開催
週刊ポスト
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 万引き逮捕の350勝投手が独占懺悔告白ほか
「週刊ポスト」本日発売! 万引き逮捕の350勝投手が独占懺悔告白ほか
NEWSポストセブン