芸能

ゲイバーママが明かす文豪との交流 江戸川乱歩、水上勉など

江戸川乱歩も「吉野」の常連だった(写真/時事通信フォト)

 各界の昭和スターたちが集った六本木の伝説のゲイバー「吉野」。この店で38年間ママを務めた吉野寿雄氏(88)は、芸能界だけでなく、スポーツ界や文壇にいたるまで幅広い交流を持っていた。三島由紀夫をはじめ昭和の文豪たちの“創作意欲”も掻き立てていたという吉野ママが、その交遊録を明かす。

 * * *
〈美術評論家の青山二郎、時代小説作家の村上元三など、名だたる文豪たちと交流があった吉野ママ。中でも、特に深い付き合いがあったのが三島だ〉

 先生と初めて会った時、見た目がタイプじゃないから正直興味がなかったの(笑い)。小説家って知らなかったし、当時はまだ新人だったからね。でも毎晩、お店で顔を突き合わせて喋っているうちに親しくなって、『仮面の告白』(1949年刊)っていう作品を書いているって聞いて、あぁ小説家なんだって思ったのよ。

 先生って豪快で、独特な笑い方をするの。お酒を飲んでは「ガハハハ!」って笑って、私たちのバカ話を楽しんでいたわ。

〈三島のほかにも、文学界、芸術界から、そうそうたる面々が店を訪れ、吉野ママにしか見せない「素顔」を見せた。すでに還暦を超えていた作家・江戸川乱歩も豪快な飲みっぷりを披露していたという〉

 乱歩先生は、十七代・中村勘三郎さんと「やなぎ」に来てくださっていたの。高名な作家だと知ってはいたけれど「おじいちゃん」くらいにしか思わなかった。

関連記事

トピックス

まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト
生徒のスマホ使用を注意しても……(写真提供/イメージマート)
《教員の性犯罪事件続発》過去に教員による盗撮事件あった高校で「教員への態度が明らかに変わった」 スマホ使用の注意に生徒から「先生、盗撮しないで」
NEWSポストセブン
(写真/イメージマート)
《ロマンス詐欺だけじゃない》減らない“セレブ詐欺”、ターゲットは独り身の年配男性 セレブ女性と会って“いい思い”をして5万円もらえるが…性的欲求を利用した驚くべき手口 
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”とは(左/YouTubeより、右/時事通信フォト)
《芸舞妓を自宅前までつきまとって動画を回して…》京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”「防犯ブザーを携帯する人も」複数の被害報告
NEWSポストセブン
由莉は愛子さまの自然体の笑顔を引き出していた(2021年11月、東京・千代田区/宮内庁提供)
愛子さま、愛犬「由莉」との別れ 7才から連れ添った“妹のような存在は登校困難時の良きサポート役、セラピー犬として小児病棟でも活動
女性セブン
インフルエンサーのアニー・ナイト(Instagramより)
海外の20代女性インフルエンサー「6時間で583人の男性と関係を持つ」企画で8600万円ゲット…ついに夢のマイホームを購入
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
『帰れマンデー presents 全国大衆食堂グランプリ 豪華2時間SP』が月曜ではなく日曜に放送される(番組公式HPより)
番組表に異変?『帰れマンデー』『どうなの会』『バス旅』…曜日をまたいで“越境放送”が相次ぐ背景 
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
2014年に結婚した2人(左・時事通信フォト)
《仲間由紀恵「妊活中の不倫報道」乗り越えた8年》双子の母となった妻の手料理に夫・田中哲司は“幸せ太り”、「子どもたちがうるさくてすみません」の家族旅行
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
《大学時代は自由奔放》学歴詐称疑惑の田久保市長、地元住民が語る素顔「裏表がなくて、ひょうきんな方」「お母さんは『自由気ままな放蕩娘』と…」
NEWSポストセブン