国内

ヤクザ専門家対談、長引く山口組分裂抗争は今後どうなるか

六代目山口組の司忍組長(写真/時事通信フォト)

 日本最大の暴力団、山口組の分裂は、ヤクザ社会にどのような変化をもたらしたのか。六代目山口組から神戸山口組が分裂して4年、その間に神戸山口組から任侠山口組が再分裂し、いまや3つの山口組が並存している。それにより、山口組以外の組織にも大きな地殻変動が起きていた。溝口敦氏(ジャーナリスト)と鈴木智彦氏(フリーライター)のヤクザ取材エキスパート2人が読み解く。

鈴木:しばらく静かだった山口組抗争ですが、8月21日に六代目山口組の中核団体である弘道会系組員が神戸市内の関連施設前で銃撃されたことで再び燃え上がった印象です。組員は身体に3発も被弾しながら、一命は取り留めたようですが。

溝口:神戸山口組の中核団体である山健組の関与が取り沙汰されていますが、山健組の中田浩司組長は兵庫県警の問い合わせに対し、「うちじゃないと思う。どこがやったか分からない」と答えたそうです。暴力団社会では誰もその通りには受け取りませんが。

鈴木:10月には山口組分裂の最大のキーマンと言うべき六代目山口組・高山清司若頭が出所してきます。高山若頭の出身母体である弘道会のトラブルを出所する前に解決しておかないと、高山若頭が出てきたときに今まで何もしなかったのかって処分されるんじゃないかと親・弘道会の直参組織はみなビビっている。それほど高山若頭は恐れられていますから。

溝口:とはいえ高山が出所したとして、それが分裂抗争終結の糸口になるというのは考えにくい。というのは、神戸山口組は高山に対して心底頭に来てるところがあり、すでに「我々は六代目山口組に戻らない」ということを組織の決定事項として発表している。では、任侠山口組はどうか。任侠は一時「六代目山口組が構造改革するならば戻ってもいい」と言っていたが、それは叶いそうもないためこちらも難しい。

鈴木:かといって六代目山口組が力ずくで再統合に動くというのも考えづらいですよね。

関連記事

トピックス

会話をしながら歩く小室さん夫妻(2025年5月)
《ベビーカーショットの初孫に初コメント》小室圭さんは「あなたにふさわしい人」…秋篠宮妃紀子さまが”木香薔薇”に隠した眞子さんへのメッセージ 圭さんは「あなたにふさわしい人」
NEWSポストセブン
試練を迎えた大谷翔平と真美子夫人 (写真/共同通信社)
《大谷翔平、結婚2年目の試練》信頼する代理人が提訴され強いショックを受けた真美子さん 育児に戸惑いチームの夫人会も不参加で孤独感 
女性セブン
阪神独走Vで藤川監督の高知商の先輩・江本孟紀氏が「優勝したら母校に銅像を建ててやる」の約束を「忘れてもらいたい」と苦笑 今季の用兵術は「観察眼が鋭い」と高評価
阪神独走Vで藤川監督の高知商の先輩・江本孟紀氏が「優勝したら母校に銅像を建ててやる」の約束を「忘れてもらいたい」と苦笑 今季の用兵術は「観察眼が鋭い」と高評価
NEWSポストセブン
59歳の誕生日を迎えた紀子さま(2025年9月11日、撮影/黒石あみ)
《娘の渡米から約4年》紀子さま 59歳の誕生日文書で綴った眞子さんとまだ会えぬ孫への思い「どのような名前で呼んでもらおうかしら」「よいタイミングで日本を訪れてくれたら」
NEWSポストセブン
「天下一品」新京極三条店にて異物(害虫)混入事案が発生
【ゴキブリの混入ルート】営業停止の『天下一品』FC店、スープは他店舗と同じ工場から提供を受けて…保健所は京都の約20店舗に調査対象を拡大
NEWSポストセブン
藤川監督と阿部監督
阪神・藤川球児監督にあって巨人・阿部慎之助監督にないもの 大物OBが喝破「前監督が育てた選手を使い、そこに工夫を加えるか」で大きな違いが
NEWSポストセブン
海外から違法サプリメントを持ち込んだ疑いにかけられている新浪剛史氏(時事通信フォト)
《新浪剛史氏は潔白を主張》 “違法サプリ”送った「知人女性」の素性「国民的女優も通うマッサージ店を経営」「水素水コラムを40回近く連載」 警察は捜査を継続中
NEWSポストセブン
ヒロイン・のぶ(今田美桜)の妹・蘭子を演じる河合優実(時事通信フォト)
『あんぱん』蘭子を演じる河合優実が放つ“凄まじい色気” 「生々しく、圧倒された」と共演者も惹き込まれる〈いよいよクライマックス〉
週刊ポスト
石橋貴明の現在(2025年8月)
《ホッソリ姿の現在》石橋貴明(63)が前向きにがん闘病…『細かすぎて』放送見送りのウラで周囲が感じた“復帰意欲”
NEWSポストセブン
決死の議会解散となった田久保眞紀・伊東市長(共同通信)
「市長派が7人受からないとチェックメイト」決死の議会解散で伊東市長・田久保氏が狙う“生き残りルート” 一部の支援者は”田久保離れ”「『参政党に相談しよう』と言い出す人も」
NEWSポストセブン
ヘアメイク女性と同棲が報じられた坂口健太郎と、親密な関係性だったという永野芽郁
「ずっと覚えているんだろうなって…」坂口健太郎と熱愛発覚の永野芽郁、かつて匂わせていた“ゼロ距離”ムーブ
NEWSポストセブン
新潟県小千谷市を訪問された愛子さま(2025年9月8日、撮影/JMPA) 
《初めての新潟でスマイル》愛子さま、新潟県中越地震の被災地を訪問 癒やしの笑顔で住民と交流、熱心に防災を学ぶお姿も 
女性セブン