国際情報

中国のモンスター乗客たち、バス運転手への暴力相次ぐ実態

歴史ある銭湯が危機に

マナーに反する驚きの実態とは

 中国ではバスの運転手が乗客に殴打されるなどの暴力事件が多発している。最近でも江蘇省南京市で、31歳のバスの運転手が乗客の男から暴力を受け、一時は意識不明になり病院に運ばれ、数日間入院するという事件が起きた。運転手は、バス停で妊婦に配慮して乗車口から降ろしたことを「規則違反」と激昂した乗客に殴られたという。

 運転手は幸い命をとりとめたが、暴力をふるった男は他の乗客に取り押さえられ、駆けつけた警察官に逮捕された。四川省重慶市では昨年10月、乗客とバス運転手が喧嘩して、揚子江大橋からバスが転落して幼児を含む15人が死亡する事故があったばかりで、中国では「モンスター乗客」の存在が大きな問題になっている。

 この運転手は意識を取り戻し、容体が回復したあと、地元の『江蘇テレビ』のインタビューを受けて、事件の顛末を明らかにしている。

 それによると、運転手がバスから降りようとしていた妊婦に「少しでも体を動かすのは大変だから」と、妊婦に近い乗車口から降ろしたところ、ちょうどバスに乗り込もうとしていた、この男の乗客のゆく手をふさぐ形となった。

 男はバスの席を確保すると、運転席まで戻り、運転手に「お前は規則に違反しているだろうが。規則に従え」などと難癖をつけたところ、運転手は「私は妊娠しているお客さんの安全を考えただけだ」などと反論。これに激高した男は「規則は規則だ。規則は守れ。お前なんか、殴り殺してやる」などと叫んで、運転手を殴りつけたという。

 運転手は「私が抵抗をすると、さらに男が怒り狂うだろうと思って、殴られるままになっていた。私が数えただけで32回も殴られた」と話している。

関連キーワード

関連記事

トピックス

今季から選手活動を休止することを発表したカーリング女子の本橋麻里(Xより)
《日本が変わってきてますね》ロコ・ソラーレ本橋麻里氏がSNSで参院選投票を促す理由 講演する機会が増えて…支持政党を「推し」と呼ぶ若者にも見解
NEWSポストセブン
白石隆浩死刑囚
《女性を家に連れ込むのが得意》座間9人殺害・白石死刑囚が明かしていた「金を奪って強引な性行為をしてから殺害」のスリル…あまりにも身勝手な主張【死刑執行】
NEWSポストセブン
失言後に記者会見を開いた自民党の鶴保庸介氏(時事通信フォト)
「運のいいことに…」「卒業証書チラ見せ」…失言や騒動で謝罪した政治家たちの実例に学ぶ“やっちゃいけない謝り方”
NEWSポストセブン
球種構成に明らかな変化が(時事通信フォト)
大谷翔平の前半戦の投球「直球が6割超」で見えた“最強の進化”、しかしメジャーでは“フォーシームが決め球”の選手はおらず、組み立てを試行錯誤している段階か
週刊ポスト
参議院選挙に向けてある動きが起こっている(時事通信フォト)
《“参政党ブーム”で割れる歌舞伎町》「俺は彼らに賭けますよ」(ホスト)vs.「トー横の希望と参政党は真逆の存在」(トー横キッズ)取材で見えた若者のリアルな政治意識とは
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン