【事例1】
クラシックカードは、年会費なしで利用額の1%分のポイントが付与される。ゴールドカードは、年会費1.1万円(消費税込)で、利用額の2%分のポイントが付与される。1ポイントは1円に相当する。
この場合、利用額がある金額を超えたら、ゴールドカードのほうがトクになるはずだ。そこで、利用額をX円として、ゴールドカードをつかった場合とクラシックカードをつかった場合の収支が同じとなるように、以下のような方程式を立ててみよう。
X×1% = -1.1万円+X×2%
これを解いてみると、X=110万円。つまり、買い物などで年間の利用額が110万円を超えれば、ゴールドカードのほうがおトクということになる。では、次の事例はどうだろう。
【事例2】
クラシックカードは、年会費なしで利用額の1%分のポイントが付与される。ゴールドカードは、年会費1.1万円(消費税込)で、利用額の2%分のポイントが付与される(ここまでは【事例1】と同じ)。ただし、年始からの利用額の合計が50万円に達したら、それ以降は利用額の3%分のポイントが付与される。1ポイントは1円に相当する。
事例1と同じように、利用額をX円として方程式を立ててみよう。ゴールドカードのほうがクラシックカードよりも収支がよくなるためには、少なくともXが50万円を超える必要がある。ゴールドカードについては、利用額の合計が50万円までと50万円を超えたあとの2つの項に分けて式を立てる。
X×1% = -1.1万円+50万円×2%+(X-50万円)×3%
これを解いてみると、X=80万円。つまり、年間の利用額が80万円を超えれば、ゴールドカードのほうがおトクということになる。
この他にも、カードによっては、初年度の年会費が無料となっているものや、誕生月だけポイント付与率が引き上げられる仕組みのものなどがある。そういう場合には、上記の方程式はもっと複雑なものになるだろう。
なお、ゴールドカードのメリットは、ポイント付与の上乗せだけではない。カードに付帯される海外旅行保険や、空港や百貨店のラウンジの利用など、さまざまなサービスが提供されている。カードを選ぶときには、こうしたサービスの内容も含めて考える必要があるだろう。