「健康にいいと思って、あまり好きではないひじきを一生懸命食べていたけれど、意味がないどころか寿命を縮めていたなんて…」(50代女性)
「本は嫌いだったけど、それが健康にかかわるならと、意識して読むようなりました」(40代女性)
これは本誌・女性セブン9月12日号で特集した『死亡率を上げる食べ物・生活習慣』に寄せられた感想だ。
編集部がさらに取材を進めると、大きな病気やけがをしなくても、また過度な飲酒や喫煙をしなくても、毎日の食べ物や生活習慣の積み重ねで死亡率や死亡リスクが上がってしまう場合があることが明らかに。古今東西の研究結果を集めて、死亡率が上がる生活習慣とは?
健康を保つためには、何よりも病気の早期発見が大切。そのために必要なのはかかりつけ医だが、死亡リスクを下げるためのキーワードは“歯科医”と“女医”である。首都大学東京名誉教授の星旦二さんが解説する。
「歯を健康に保つことは糖尿病や認知症リスクを下げるだけでなく、定期的に予防も目的として歯科を受診することで歯科衛生士からデンタルケアや生活指導を受けることができる。体全体が、健康につながるのです」
女医と死亡率低下に関する研究をまとめた医師の津川友介さんによれば、その理由は「患者への態度」にあるという。
「過去の統計データをひもとくと、女性医師の方がガイドラインの遵守率が高く、患者の話をじっくり聞いてより良好なコミュニケーションを取り、相談に乗る傾向があると報告されています。つまり、女性医師でなくともこれらの傾向がある医師に診てもらえば、生存率が上がる可能性があります」(津川さん)
「孤独」が死亡率を高めるということを言われているが、やみくもにつきあいを広げればいい訳ではない。ましてや浮気や二股交際は寿命を縮めかねない。
イタリアの調査によれば、浮気性の男性は心臓麻痺になりやすいという。リスキーな浮気をしていると緊張やストレスがかかり、それが心労につながるというわけだ。
だが、アクティブな気持ちを持つこと自体は、むしろ死亡率を下げることになる。慶應義塾大学が100才以上の長寿者800人に行った聞き取り調査によると、その多くが長寿の秘訣として「ときめきを忘れない」「思い出は美しく」など恋する気持ちを大切にしていた。
また、気の持ち方ひとつで、死亡リスクを下げることは可能だ。秋津医院院長の秋津壽男さんはこう言う。
「自分は“実年齢より若い”と思っている人は死亡率が低いというデータがあります。自分を若いと思うことで、自分に自信を持ち、アクティブになれる。周囲の目を意識することで姿勢もよくなり、行動も積極的になります。逆に猫背で自信なさげに歩いている人は、内臓が圧迫されて機能が弱まり、脊椎や骨盤がゆがんでしまいます」
まさに病は気から。長生きできる人生の選択を。
※女性セブン2019年10月17日号