時には激しい言葉でえなりを叱ることもあった
「ピン子さんは芸に細かく、撮影中も遠慮なくえなりさんを叱っていました。大人になったえなりさんは、だんだんプライドが傷つけられる思いをするようになったようです。その姿を見ていたお母さんが“そこまで言われる必要があるのか”と周囲にグチをこぼすようになったんです。
当時はタレントとしても各方面に売り出し、お母さんが台本やキャスティングに口を出すことも増えていた時期でした。それだけに何かと指図するピン子さんに対し、“もうあなたの小言は結構です”との気持ちもあったのでしょう」(制作会社関係者)
一方のピン子はそんな母親の態度が鼻についた。
「ピン子さんとしては、『よかれ』と思って助言しているつもりなのに母親が反抗的な態度を取るようになり、カチンときたみたいです。『これまで目をかけて育ててきたのに、誰のおかげで成長したの』という思いを募らせ始めたそうです」(前出・共演者)
ある時、“母親同士”の関係が決定的に悪化する出来事があった。
「えなりくんのお母さんが仲のいいスタッフにピン子さんの陰口を言ったことがバレたんです。ピン子さんは激怒して、『あんたは私の悪口は言ってないよね』とえなりくんに迫り、『あんたは母親から自立した方がいいわ』と言い切った。それを伝え聞いたお母さんは、『母親気取りもいい加減にして』とキレたといいます」(前出・TBS関係者)
2人の母の間で揺れ動いたのはえなりだ。深まる一方の母親とピン子との確執に悩んでいた――そして、ある決意をしたという。
「ドラマ上で結婚して嫁姑問題の描写が多くなりそうな2016年頃から、『もう限界です。渡鬼を降板させてください』と関係者に頭を下げ続けていたようです。芸能界を生きていく上で、それがどれだけ重い一言かわかった上で、えなりくんはそう言うしかなかった。その思いが今回、表沙汰になったのでしょう」(前出・共演者)
えなり母子とピン子のバトルは『渡鬼』始まって以来のピンチといえそうだが、「みんな大騒ぎしすぎです」と訴えるのは前出の石井氏である。
「来年の『渡鬼』は、えなり夫妻とピン子さんの嫁姑問題がストーリーの軸になります。今起こっているのは、ドラマのための前哨戦ですよ。まぁ、来年の放送を見てください」(石井氏)
幸楽で五月と眞が肩を寄せ合う日は再び訪れるだろうか。
※女性セブン2019年10月24日号