ライフ

ヒットした透明醤油秘話、開発のきっかけは透明飲料の流行

素材の色を極限まで生かし醤油の香りや濃くを残した

 熊本の醤油メーカー・フンドーダイ五葉が開発した『透明醤油』が発売後、7か月で20万本売れ、ヒットしている。透明な見た目で、食材の色が生かせ、“汚れにくい”というメリットがあるこの醤油。

 一体どうやって透明な醤油は造られたのか? フンドーダイ五葉は、創業150年を誇る熊本の老舗醤油メーカーだ。地元熊本ではNo.1のシェア率で、家庭に欠かせない味を届けてきたメーカーが、151年目の新しい試みとして造ったのが、この『透明醤油』である。「醤油=和食」の概念から脱却し、洋食などもターゲットとした醤油として打ち出すため、食材の色を際立たせる透明な醤油を造ってはどうかと考えたのだ。

 開発がスタートしたのは、2017年10月。

 当時、見た目は透明だが口にするとフレーバーや味がする“透明飲料”が流行していた。ここから、開発担当者が「透明な醤油ができないか」と着想を得たのだ。社内では、フンドーダイ独自の分離精製技術を応用すれば透明な醤油が製造可能であるとわかり、製造に着手することになった。

『透明醤油』を製造するためには、大豆と小麦を発酵させ食塩を加え、まず通常の本醸造濃口醤油を製造する。そして、出来上がった醤油に独自の分離精製技術を用い、透明化する。

 ただ透明にするだけではない。当然、醤油メーカーとして味わいにもこだわった。醤油の風味が残る原料が出来上がってから、同社ならではの調合技術を駆使して、醤油としての味を最終工程で調えた。

関連キーワード

関連記事

トピックス

釜本邦茂さん
メキシコ五輪得点王・釜本邦茂さんが語っていた“点取り虫”になる原点 “勝負に勝たなければならない”の信念は「三国志」に学んでいたと語る
NEWSポストセブン
雅子さまのご静養に同行する愛子さま(2025年8月、静岡県下田市。撮影/JMPA) 
愛子さま、雅子さまのご静養にすべて同行する“熱情” そばに寄り添う“幼なじみ”は大手造船会社のご子息、両陛下からも全幅の信頼 
女性セブン
北海道札幌市にある建設会社「花井組」SNSでは社長が従業員に暴力を振るう動画が拡散されている(HPより、現在は削除済み)
《暴行動画に批判殺到の花井組》社長らが書類送検で会社の今後は…元従業員は「解体に向けて準備中」、会長は「解体とは決まっていない。結果が出てくれば、いずれわかる」と回答
NEWSポストセブン
釜本邦茂さん
追悼 釜本邦茂さんが語っていた“理想の最期” 自身の両親のように「誰にも迷惑をかけず逝きたい」と話し、「葬儀ではマツケンサンバを」と笑顔で語る一幕も
NEWSポストセブン
ベッド上で「あー!」
《大谷翔平選手の“アンチ”が激白》「すべてのアンチに、アンチとしての覚悟を持ってほしい」地獄の応援芸・740km超えマラソンでたどり着いた“アンチの矜持”
NEWSポストセブン
猫愛に溢れるマルタでは、動物保護団体や市民による抗議活動が続いているという(左・時事通信フォト)
《深夜に猫地面にたたきつける動画》マルタで“猫殺し”容疑で逮捕の慶應卒エリート・オカムラサトシ容疑者の凶行と、マルタ国民の怒号「恥を知れ」「国外に追放せよ」
NEWSポストセブン
大神いずみアナ(右)と馬場典子アナが“長嶋茂雄さんの思い出”を語り合う
大神いずみアナ&馬場典子アナが語る“長嶋茂雄さんの思い出”「こちらが答えて欲しそうなことを察して話してくれる」超一流の受け答え
週刊ポスト
夜逃げした「郷土料理 たち川」に、食品偽装があったという(左はinstagramより、右は従業員提供)
「飛騨牛はホルスタイン、天然鮎は養殖モノ…」岐阜・池田温泉、町が委託したレストランで“食品偽装疑惑”「仕入れ先が減り、オーナー自らスーパーで割引の商品を…」【7月末に夜逃げしていた】
NEWSポストセブン
痩せる前のエヴィヤタルさん(インスタグラムより)
「弟はもはやガイコツ」「この穴は僕が埋葬される場所だろう」…ハマスが“人質が自分の墓を掘る”動画を公開し世界各国から非難噴出《飲まず食わずで深刻な飢餓状態》
NEWSポストセブン
本州に生息するツキノワグマ。体長120~180センチほど。最近では獣害の被害が増えている(イメージ)
《襲われる被害が多発》クマに悩まされる養蜂家たちが告白 「今年はあきらめるしかない…」「槍を作って山に入るヤツもいる」
NEWSポストセブン
デコラファッションで小学校に登校していたいちかさん、中学生となり衝撃の変貌を遂げていた…!
《デコラ小学生が衝撃の変貌》グリーン&ゴールド髪が“黒髪少女”に大転身「ほぼスッピンのナチュラルメイクで中学に登校する」意外な理由とは
NEWSポストセブン
昨年に第一子が誕生したお笑いコンビ「ティモンディ」の高岸宏行、妻・沢井美優(右・Xより)
《渋谷で目立ちすぎ…!》オレンジ色のサングラスをかけて…ティモンディ・高岸、“家族サービス”でも全身オレンジの幸せオーラ
NEWSポストセブン