頭痛から歯痛まで使い勝手が良く、重宝しがちな痛み止め(鎮痛剤)だが、服用後に「胃の違和感」が出たら要注意だ。『知ってはいけない薬のカラクリ』の著者でナビタスクリニック川崎の谷本哲也医師が解説する。
「代表的な痛み止めである『ロキソニン』は薬局で手軽に手に入る半面、消化性潰瘍を生じるリスクがあります。胃もたれ、胃痛が生じたら要注意です」
また、胃痛が生じた際に服用する市販の胃薬にも注意が必要となる。
「中でも『H2ブロッカー』を配合した胃薬は、胃酸を抑えすぎることで殺菌力が弱まり、食中毒のリスクが増します。
こちらも、原則としては対症療法で使うものなので、市販薬であっても継続的な服用は避けるべき。服用した場合には、認知機能の低下やせん妄が起きる場合がありますが、服用を中止するとそれらの症状は改善します」(長澤氏)
※週刊ポスト2019年11月29日号