『ザワつく!金曜日』に出演する高嶋ちさ子

 なぜ民放各局は金曜夜にこれほど注力しているのか? 民放各局を戦略別に見ていくと、テレビ朝日とTBSは中高年層、日本テレビとフジテレビはファミリー層をメインターゲットにしていることに気づかされます。

 もともと仕事や学校が休みの土日夜はファミリー層をターゲットにした番組が多く、日本テレビなら『天才!志村どうぶつ園』『世界の果てまでイッテQ!』、TBSなら『ジョブチューン』『炎の体育会TV』、フジテレビなら『超逆境クイズバトル!! 99人の壁』『芸能人が本気で考えた!ドッキリGP』などを放送してきました。

 一方、平日の夜はファミリー視聴が難しいため、中高年層や主婦層をメインターゲットにした番組が主流。しかし、日本テレビとフジテレビの金曜夜は土日と同じようなファミリー層をメインターゲットにした番組をそろえているのです。「それでは視聴率が取れないだろう」と考えて中高年層や主婦層がメインターゲットの番組を並べるテレビ朝日とTBSとは対照的であり、「今秋の改編で方向性がはっきり分かれた」と言っていいでしょう。

 日本テレビとフジテレビがファミリー層向けの番組を並べた理由は、子どもたちは中高年に次いでリアルタイム視聴が期待できる視聴者層だから。また、子どもたちはスポンサーから見た出稿価値が中高年よりも高いことが多く、「テレビの視聴習慣をつけてもらう」「テレビを見るならこのチャンネルという意識づけ」という近未来への投資もあるようです。

 とりわけ子どもたちにとっての金曜夜は、学校が終わって休日がスタートした幸福感があるほか、ふだん以上にテレビを見ることを許されやすい時間帯。親から見ても、「金曜夜に子どもとのんびりテレビを見られるのは幸せ」「金曜夜は好きな番組を見させてあげたい」などと感じやすいものです。

◆「中高年層シフト」を進めるリスクとは

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