国際情報

香港警察トップ 北京で中国に露骨にすり寄る姿勢見せ批判

歴史ある銭湯が危機に

確かに同じ国だが…

 香港警察トップのトウ炳強・警務処長はこのほど、北京市に公務出張した際に天安門広場を訪れ、中国の国旗「五星紅旗」の掲揚を視察。それを受け、「はためく国旗を見て国家の強大さを感じた。感激した」とのコメントを記者団に語った。

 この言葉をめぐって、香港市民からはネット上で「中国の国旗掲揚を見て感動するのは中国の“ポチ”だ。香港警察は香港市民を守るのではなくて、習近平の顔色を窺って仕事をしている」「彼にとっては、香港市民のデモ隊を捕まえて、成績を上げることがすべて。香港人の誇りを忘れてしまって嘆かわしい」などの批判の声が上がっている。

 香港各紙によると、トウ氏は北京で、公安や司法を取り仕切る共産党中央政法委員会トップの郭声コン・書記と会談。郭氏は中国共産党の最高指導部を構成する約20人の政治局員の1人であり、通常は香港という地方政府の警察トップが会える人物ではない。

 トウ氏はこの会談で、6月から7か月も続いている反政府デモで混乱する香港の現状について、「暴力犯罪分子の処罰を求めた習近平国家主席の重要講話は、香港警察の自信を倍増させた。習氏が香港警察を固く支持していることに感謝する」とも語り、習氏の香港警察への配慮に感謝の意を表明した。

 これは香港特別行政区政府の後ろ盾である中国政府との良好な関係をアピールすることで、今後の抗議デモを牽制する狙いもあるといえる。だが、香港メディアは「トウ氏が北京で、習氏や郭氏を称賛することにより、香港警察トップのトウ氏自身の存在を売り込みたいとの思惑が働いている」などとの見方を紹介している。

関連キーワード

関連記事

トピックス

本拠地で大活躍を見せた大谷翔平と、妻の真美子さん
《スイートルームを指差して…》大谷翔平がホームラン後に見せた“真美子さんポーズ”「妻が見に来てるんだ」周囲に明かす“等身大でいられる関係”
NEWSポストセブン
部下と“ラブホ密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(左・時事通信フォト)
《「策士」との評価も》“ラブホ通いすぎ”小川晶・前橋市長がXのコメント欄を開放 続投するプラス材料に?本当の狙いとは
NEWSポストセブン
女性初の首相として新任会見に臨んだ高市氏(2025年10月写真撮影:小川裕夫)
《維新の消滅確率は90%?》高市早苗内閣発足、保守の受け皿として支持集めた政党は生き残れるのか? 存在意義が問われる維新の会や参政党
NEWSポストセブン
2021年ドラ1右腕・森木大智
《悔しいし、情けないし…》高卒4年目で戦力外通告の元阪神ドラ1右腕 育成降格でかけられた「藤川球児監督からの言葉」とは
NEWSポストセブン
滋賀県を訪問された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月25日、撮影/JMPA)
《すぐに売り切れ》佳子さま、6万9300円のミントグリーンのワンピースに信楽焼イヤリングを合わせてさわやかなコーデ スカーフを背中で結ばれ、ガーリーに
NEWSポストセブン
注目される次のキャリア(写真/共同通信社)
田久保真紀・伊東市長、次なるキャリアはまさかの「国政進出」か…メガソーラー反対の“広告塔”になる可能性
週刊ポスト
送検のため奈良西署を出る山上徹也容疑者(写真/時事通信フォト)
《安倍晋三元首相銃撃事件・初公判》「犯人の知的レベルの高さ」を鈴木エイト氏が証言、ポイントは「親族への尋問」…山上徹也被告の弁護側は「統一教会のせいで一家崩壊」主張の見通し
NEWSポストセブン
この笑顔はいつまで続くのか(左から吉村洋文氏、高市早苗・首相、藤田文武氏)
自民・維新連立の時限爆弾となる「橋下徹氏の鶴の一声」 高市首相とは過去に確執、維新党内では「橋下氏の影響下から独立すべき」との意見も
週刊ポスト
新恋人のA氏と腕を組み歩く姿
《そういう男性が集まりやすいのか…》安達祐実と新恋人・NHK敏腕Pの手つなぎアツアツデートに見えた「Tシャツがつなぐ元夫との奇妙な縁」
週刊ポスト
女優・八千草薫さんの自宅が取り壊されていることがわかった
《女優・八千草薫の取り壊された3億円豪邸の今》「亡き夫との庭を遺してほしい」医者から余命宣告に死の直前まで奔走した土地の現状
NEWSポストセブン
左から六代目山口組・司忍組長、六代目山口組・高山清司相談役/時事通信フォト、共同通信社)
「六代目山口組で敵う人はいない」司忍組長以上とも言われる高山清司相談役の“権力” 私生活は「100坪豪邸で動画配信サービス視聴」も
NEWSポストセブン
35万人以上のフォロワーを誇る人気インフルエンサーだった(本人インスタグラムより)
《クリスマスにマリファナキットを配布》フォロワー35万ビキニ美女インフルエンサー(23)は麻薬密売の「首謀者」だった、逃亡の末に友人宅で逮捕
NEWSポストセブン