娘の大学院への不正入学、妻の不透明な投資、さらに自らの年齢詐称や論文盗用──こうした疑惑が剥いても剥いても次々と出てくることから、“タマネギ男”と呼ばれた韓国の曹国(チョ・グク)・前法相。
日韓関係悪化の中、文在寅大統領の最側近である曹氏の疑惑は、日本でも連日報じられた。結局、就任わずか35日で辞任したが、その後はどうしているのだろう。元朝日新聞ソウル特派員の前川惠司氏が語る。
「曹氏は2017年の文在寅政権誕生以前、ソウル大学で憲法学を教えており、青瓦台に入ると同時に大学に休職届を出して、研究室を残したまま政治活動を行なっていました。復職願を出して来年度の講義科目を提出したようですが、学生からは冷ややかな声があがっている」
復職どころか、大学を追われる可能性も囁かれているようだ。韓国在住のジャーナリスト・藤原修平氏が語る。
「ソウル大学は12月に入り、曹氏の修士論文に持ち上がっていた盗用疑惑について、本格的な調査を実施すると発表しました。調査の結果、論文が盗作だと認められれば、教授職を失う可能性もあるでしょう」
大臣の椅子を放棄しても、“皮剥き”はまだまだ続くようだ。
※週刊ポスト2020年1月3・10日号