紅白歌合戦の司会を何度も担当
「両親ともに日テレの元アナウンサーというサラブレッドで、それまでのNHKにはいない華やかさを持っていた。また、クボジュンの強みは紅白歌合戦の司会を3年連続で担当したことで中高年にも人気があったところです。お堅いNHKが局のキャンペーンポスターにも起用するようになり、まさに女子アナが“局の顔”になりました」
このタレント化路線は2010年に“頂点”に達する。
「モーニング娘。のメンバーだった紺野あさ美さんがテレビ東京に入社。ただのアイドル経験者ではなく、国民的アイドルがサラリーマンである女子アナを志望する時代が訪れた。これは業界では相当の衝撃でした」
近年は原点回帰の動きも見られるという。
「日テレの水卜麻美さん(2010年入社)の台頭です。大食いでポッチャリというこれまでにない親しみやすいキャラが定着し、不動の人気を得た。フジの山崎夕貴さん(2010年入社)もそうですが、悲壮感を感じさせないムードが時代に合っている気がします。特に水卜さんは当時の中井美穂さんの天真爛漫さを彷彿とさせますね」
多様化する時代の中で、求められる「タレント像」も変化し続けている。(文中敬称略)
アイドルからアナウンサーへの転身は大きな話題に
◆写真/ロケットパンチ
※週刊ポスト2020年1月17・24日号